研究課題/領域番号 |
19H03595
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
古本 祥三 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (00375198)
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研究分担者 |
吉川 雄朗 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70506633)
高浪 健太郎 東北大学, 大学病院, 講師 (90447160)
進藤 智彦 東北大学, 医学系研究科, 講師 (80781294)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 心筋血流 / PET / ミトコンドリア / フッ素18 / ホスホニウム / PET / 分子イメージング / 18F標識トレーサー / トランスレーショナル |
研究開始時の研究の概要 |
虚血性心疾患は、心臓の冠動脈の内径が動脈硬化により狭くなり心筋が虚血状態となることにより発症する疾患であり、その診断と治療にとって心筋血流イメージングは重要な技術である。空間分解能及び定量性に優れているPETによる汎用性の高い心筋血流イメージング剤の実用化が強く望まれている。そこで我々は、心筋血流イメージングに応用可能な18F-標識Mt膜電位プローブに関する合成法の研究に取り組み、独自の実用的合成法を開発した。本応募課題では、その18F-標識合成法を応用し、有用性が高く普及が期待できる実用性の高い18F-標識心筋血流イメージング剤の開発を目的とした研究に取り組む。
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研究成果の概要 |
基礎研究で開発したPET薬剤を臨床の現場へトランスレーション(橋渡し)するためには、ヒトに投与できる高品質なPET薬剤を製造可能なシステムの構築が必須である。本研究では、我々が心筋血流イメージングを目的として開発した18F-TAP-Xの臨床用PET薬剤を世界的に普及している市販の標識合成装置で製造するシステムの構築を目指した。我々は、この研究において、HPLC精製を行わずに固相抽出カラムカートリッジだけで標識合成した18F-TAP-Xを高純度で精製することができた。FASTlabにより注射剤として利用可能な18F-TAP-X注射剤を製造することに成功し、その臨床応用への道を開くことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
虚血性心疾患において、適切な治療方針の決定や治療の効果判定・予後予測を行うためは、核医学的手法による心筋血流評価が重要である。PETによる心筋血流評価を目的として開発された18F-TAP-Xは、ホスホニウム型化合物であるため臨床用PET薬剤としてオンサイト製造することは困難であった。本研究では、市販のPET薬剤合成装置で18F-TAP-X を製造するための方法を確立することができた。これにより、PET検査ができる病院施設などで18F-TAP-Xを製造し、従来よりも精度の高いPETによる心筋血流検査を実施できる道筋が開けたといえる。
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