研究課題/領域番号 |
19H03603
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐々木 良平 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (30346267)
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研究分担者 |
赤坂 浩亮 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (20707161)
福本 巧 神戸大学, 医学研究科, 教授 (70379402)
宮脇 大輔 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (30546502)
文野 誠久 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40405254)
出水 祐介 神戸大学, 医学研究科, 客員准教授 (50452496)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | スペーサー / 小児腫瘍 / 陽子線治療 / 粒子線治療 / 骨軟部腫瘍 / 体内空間可変放射線治療 / 吸収性材料 / spacer / particle therapy / sarcoma / pediatric cancer |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題の概要は以下の4項目から構成され、① 切除不能骨軟部肉腫、小児悪性腫瘍に対する体内空間可変粒子線治療のPhase I/II 臨床試験を立案・実施し本治療法の有効性を明らかにする、② 吸収性スペーサーと生殖器の保護を目的とする被曝低減手術との融合治療の開発、③ 柔軟で低癒着な次世代の吸収性スペーサーの開発、④ 頻度の多い腹部悪性疾患への適応基準の明確化と定位放射線治療への適応拡大である。
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研究成果の概要 |
我々は外不織布型の生体適応性の吸収性スペーサーを世界に先駆けて独自開発し、治療期間のみ腫瘍と正常組織を分離する体内空間可変粒子線治療を提唱した。その後、骨盤腫瘍に対してFirstin-Humanの臨床治験を実施し、新医療機器として薬事承認され、スペーサー留置術と共に保険承認され、本治療法の普及の道を切り開いた。小児悪性腫瘍に対して第一相臨床試験を立案・実施し、小児における安全性を確認した。骨軟部腫瘍では前向き症例登録を実施中であり、現時点では良好な治療成績が得られている。柔軟で低癒着な次世代の吸収性スペーサーの開発に関しても素材や製造法などに検討を重ね、ほぼ仕様が確認できている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外科用吸収糸を用いた不織布型の生体適応性の吸収性スペーサーを世界に先駆けて独自開発し、治療期間のみ腫瘍と正常組織を分離して根治的な粒子線治療を実現する体内空間可変粒子線治療を提唱した。薬事承認が得られた後、スペーサーとその留置術は保険収載されており、これまで根治的な手術、放射線治療が提供できなかった進行した腫瘍に対しても、保険診療で根治治療ができる道を切り開いた。稀少がんである骨軟部腫瘍や、小児腫瘍では成人とは異なった特徴もあるため慎重を要するが、臨床試験にてその安全性を確認できた。さらに次世代スペーサーの開発も手がけ、低侵襲な方法で留置が可能な圧縮型のスペーサーの仕様もほぼ確定できた。
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