研究課題/領域番号 |
19H03605
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
織内 昇 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40292586)
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研究分担者 |
阿部 悠 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (00722472)
趙 松吉 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80374239)
西嶋 剣一 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 講師 (60364254)
右近 直之 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 助教 (70792985)
長谷川 有史 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (70404879)
伊藤 浩 福島県立医科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (20360357)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | アルファ線 / アスタチン211 / At-211 / 二次がん / 標的α線治療 / 核医学治療 / 染色体異常 / 急性白血病 / α線 / 線量評価 / 二次発癌 / がん幹細胞 / アスタチン-211 / CXCR4 / CXCL12 / 211At / アスタチン / 二動原体染色体解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、腫瘍モデルに211At標識化合物を投与して吸収線量と抗腫瘍効果を評価し、治療後に摘出した正常組織から採取した細胞および211Atを反応させたヒト正常細胞株の染色体異常を解析してα線による細胞毒性を明らかにするとともに、α線による二次発癌について検討を行う研究である。
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研究成果の概要 |
至適投与量0.37MBqの211At標識抗体を投与したヒト腫瘍移植マウスを8日後に安楽死させた後、骨髄と腎臓及び脾臓を摘出し、単離した細胞を培養して核型解析により染色体異常を解析した。脾臓の細胞や血液細胞は染色体異常を呈する頻度が高く、脾臓の細胞は骨髄細胞と比較して有意に高い結果が得られた。 次に211At標識抗体を投与したマウスを長期飼育し、臓器の腫瘍形成を肉眼的、組織学的に診断し、発生した腫瘍の染色体異常を解析して放射線発がんとの関連性を明らかにする研究を実施した。本研究最終年度(令和3年度)において、二次がんの発生は検出されなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重粒子線治療は光子線治療よりも二次がんの発生率が少ないとの報告があるが、α線は重粒子線と比較してエネルギー特性は類似するが線量率が低い点で大きく異なる。臨床応用されている223Raの投与後追跡調査では、血液腫瘍の報告はなく、他臓器の原発がんも有意の増加はないと報告されている。 染色体異常と二次がんの可能性を明らかにすることは、臨床応用が目前となったわが国発のα線治療の長期的な安全性を明らかにする点で臨床的な意義がある。
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