研究課題/領域番号 |
19H03611
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
高田 真志 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 教授 (50291109)
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研究分担者 |
遠藤 暁 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (90243609)
梶本 剛 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (70633759)
田中 浩基 京都大学, 複合原子力科学研究所, 教授 (70391274)
中村 哲志 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医学物理専門職 (20638374)
松本 哲郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (70415793)
増田 明彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (70549899)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
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キーワード | 中性子 / シリコンダイオード / リアルタイム / ガンマ線 / がん治療 / ビームモニタリング / ホウ素中性子捕捉療法 / シリコン半導体素子 / ビームモニター / シリコン検出器 / リアルタイム計測 / シリコン半導体 |
研究開始時の研究の概要 |
放射線がん治療法の一つであるホウ素中性子捕捉療法では,大強度中性子ビーム計測が必要である.これまでオフライン手法で計測されていたが,粒子線加速器を利用したがん治療装置はビーム強度の変動により発生中性子量も変動するため,この中性子ビームをリアルタイムに計測しなければならない.この中性子発生量の変動を直接かつリアルタイムに計測するために,薄型シリコン半導体素子を用いた中性子モニターを開発する.中性子測定器は,中性子治療場に混在する大強度のガンマ線を識別することが要求される.様々な実験とシミュレーションを行うことで測定器の性能を評価し,がん治療中性子ビームをリアルタイムにモニターできるようにする.
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研究成果の概要 |
病院設置型ホウ素中性子捕捉療法は加速器中性子源を用いた放射線がん治療である。本研究で、患者に照射される大強度中性子ビームの変動をリアルタイムに計測できる中性子検出器を開発した。この検出器は薄型シリコンダイオードと極薄フッ化リチウム薄膜を組合せたものである。中性子検出器の熱中性子に対する応答特性を実測とシミュレーションにより精度良く評価できた。照射中性子ビームを長期間モニタリングした結果から、実用上十分な期間にわたり中性子ビーム強度を精度5%でモニタリングできることが分かった。この手法を用いることで、がん治療照射中の中性子ビーム強度をリアルタイムかつ直接的に高精度にモニタリングできるようになる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ホウ素中性子捕捉療法を実施している放射線治療施設は照射中の中性子ビーム強度をリアルタイムに計測できることを望んでいるが、測定の困難さから実現できていない。現在、加速粒子線ビームの電流計測による間接的なモニタリングや金放射化法を用いたオフライン手法により照射中性子量を推定している。本研究で開発した中性子モニタリング手法は、直接的かつリアルタイムに中性子ビーム強度変動の計測を高精度に実現できる。本手法を病院設置型ホウ素中性子捕捉療法の治療施設に導入することで、患者への照射中性子ビーム強度をモニタリングしながらホウ素中性子捕捉療法を実施できるようになり、放射線がん治療の信頼性向上に貢献できる。
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