研究課題/領域番号 |
19H03626
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
|
研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
永田 典代 国立感染症研究所, 感染病理部, 室長 (30270648)
|
研究分担者 |
西村 順裕 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 主任研究官 (00392316)
清水 博之 国立感染症研究所, ウイルス第二部, 主任研究官 (90270644)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
|
キーワード | エンテロウイルスD68 / 動物モデル / 弛緩性麻痺 / 神経病原性 / 急性弛緩性麻痺 / エンテロウイルス / 麻痺 |
研究開始時の研究の概要 |
エンテロウイルスD68は呼吸器感染症を起こすことが知られていたが、2014年に北米で発生したエンテロウイルスD68による急性重症呼吸器感染症のアウトブレイクと同時期にポリオ様の麻痺を発症した患児が多数報告された。国内でも2015年のエンテロウイルスD68流行時に麻痺患者の咽頭拭い液等からこのウイルスが検出されたことから、神経病変とウイルス感染の関連性が疑われているが、現在まで直接的証明には至っていない。本研究ではエンテロウイルスD68の神経病原性の解明を最終目標として感染動物モデルを確立し、このウイルスの急性重症呼吸器感染症と神経病原性に関与するウイルス側因子と宿主側因子を明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本研究では実験動物を用いたEV-D68の神経病原性に関する病態病理解析とモデルの確立を行った。具体的には、新生仔マウスで分離後、H1HeLa細胞で継代したEV-D68を用いて、マウスおよびカニクイザルにおけるEV-D68の神経病原性を明らかにした。EV-D68継代株の新生仔マウス脳内接種法、成マウス脊髄内接種法、また、カニクイザルに対する脊髄内接種法によって、いずれの動物に対しても弛緩性麻痺が引き起された。病理組織学的解析により、これらの麻痺はウイルス感染による脊髄前角の神経細胞の消失によるものであることが判明した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EV-D68感染症と弛緩性麻痺の関連性が強く疑われているが、詳細は不明である。本研究では実験動物を用いてEV-D68の神経病原性に関する病態病理解析とモデルの確立を行った。これらの動物モデルはEV-D68感染症のための新規治療法、予防法の確立のみならず、その発症機序の理解に貢献すると期待される。
|