研究課題/領域番号 |
19H03628
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
山澤 一樹 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), その他部局等, 医長 (10338113)
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研究分担者 |
鏡 雅代 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 室長 (70399484)
松原 圭子 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, 上級研究員 (90542952)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ゲノムインプリンティング / メチル化 / ヒドロキシメチル化 / 先天異常症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、メチル化異常に起因する小児のインプリンティング異常症においてヒドロキシメチル化が病態にどのように関与しているかを解明することを目的とする、ヒト臨床検体を用いた世界初の包括的な5-ヒドロキシメチル化シトシン(5hmC)の解析研究である。不可逆的なゲノム配列の異常とは対照的に、メチル化をはじめとするエピゲノムは可塑性を持ち、治療の標的となる可能性がある。この観点から、5hmCが脱メチル化の中間代謝物であることに注目し、そのダイナミックな挙動と制御機構を明らかにすることで、新しい診断方法やメチル化・脱メチル化を制御することによるエピゲノム治療法を開発する基盤となる成果を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、メチル化異常に起因する小児インプリンティング異常症において、ヒドロキシメチル化が病態にどのように関与しているかを解明することが目的である。解析の過程で、成長障害を主症状とする症例に既報のないメチル化異常を同定し、新規のインプリンティング疾患として報告した。また、インプリンティング異常症430症例のバイサルファイト処理検体においてメチル化ビーズアレイの解析を終了した。今後は酸化バイサルファイト処理検体のメチル化ビーズアレイ解析を完了し、“hydroxymethylome”の実態を解明する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不可逆的なゲノム配列の異常とは対照的に、メチル化をはじめとするエピゲノムは可塑性を持ち、治療の標的となる可能性がある。本研究により、ヒドロキシメチル化がインプリンティング異常症の発症に関与している可能性が示唆された。引き続きその詳細な機構を解明し、エピゲノム治療薬の開発を目指す。さらに本研究の成果は、先天性の症候群に加えて、生活習慣病や悪性腫瘍、精神疾患などの後天的なメチル化異常に起因する疾患についても診断法・治療法の開発の手がかりを与え、再生、生殖、精神医学といった多方面の生命科学分野に波及し、国民健康の増進に広く貢献することも期待される。
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