研究課題/領域番号 |
19H03629
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所 |
研究代表者 |
永田 浩一 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 分子病態研究部, 部長 (50252143)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | CEP152 / 遺伝性小頭症 / モデルマウス / 細胞周期 / 遺伝子異常 / 発達障害 / 小頭症 / 知的障害 / 大脳皮質発生 / 遺伝子変異 |
研究開始時の研究の概要 |
期間内に、私どものグループで独自に構築した“発達障害解析バッテリー”を用いて、1)遺伝性小頭症(MCPH)の大脳皮質低形成、2)MCPHに随伴する知的障害(ID)、3)細胞周期制御遺伝子(CCRG)の異常を原因とするものの小頭症を伴わない発達障害(ID、自閉症スペクトラム)、に共通する病態メカニズム、および、各病態に特異的な分子病態メカニズムの実体を解明する。
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研究成果の概要 |
遺伝性小頭症(MCPH)は、細胞周期制御遺伝子(CCRG)の異常を原因とする遺伝性疾患で知的障害(ID)を必発する。大脳発生時に神経細胞の増殖障害や細胞死が誘導されることで発症すると考えられる。MCPHは脳構造自体には顕著な異常がないことが多く、神経細胞の不足によりシナプス形成不全が起きることがIDの原因と考えられる。一方、神経細胞の“数の不足”に加えて、発達期大脳皮質における神経細胞の移動・局在異常もIDの病態に関与する可能性もある。 本研究では、CCRGであるCEP152の病的バリアントの包括的解析を行い、病態形成メカニズムの一端を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまでに神経細胞増殖障害によって発症するとされてきた遺伝性小頭症の病態形成メカニズムに新たな視点を見出した点に学術的意義がある。すなわち、中心体蛋白質CEP152の遺伝子異常が、神経細胞の増殖障害(中心体固有の機能障害)のみでなく、分化後の神経細胞のシナプス機能にも障害を引き起こすことを見出した。この成果は、CEP152に従来想定されていなかった新規機能があることを示している。中心体生物学とシナプスネットワーク形成の相互連間を明らかにして点でも本研究の意義は大きいと考えている。
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