研究課題/領域番号 |
19H03650
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 (2021) 新潟大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
清水 逸平 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60444056)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 老化促進代謝物質(セノメタボライト) / 加齢同期 / 心不全 / サルコペニア / 老化促進代謝物質 / 褐色脂肪 / コリン代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な特性を有した臓器が、ほぼ同じ時相で加齢に伴い機能低下をきたすがその分子機序はわかっておらず、「加齢同期」メカニズムを明らかにすることで革新的な知見が得られる可能性がある。様々な加齢性疾患の血液や臓器を用いてメタボローム解析を行い、バイオインフォマティクスの手法を用いて検討を重ねた結果、心不全や肥満、加齢に伴い機能不全に陥った臓器に由来する代謝物質が血液中で増加することがわかった。老化形質を促進する代謝物質が存在することも明らかとなり、これらを「老化促進代謝物質」と位置づけ「加齢同期」の中心的基盤を形成するという仮説のもと、その制御メカニズムと病的意義を本研究課題において明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
老化は一定の制御機構を伴うが、同じ時相で全身の臓器が機能低下をきたす分子基盤は不明であった。本研究課題において、加齢性疾患に伴い血液や臓器で増加する代謝物質のうち老化形質を促進する代謝物質を「老化促進代謝物質」と定義し、「加齢同期」の中心的役割を担うという仮説の検討と病的意義の解明に挑むこととした。本検討の結果、心不全や加齢、肥満ストレスに伴い機能不全に陥った臓器に由来する老化促進代謝物質が血液中で増加することがわかった。また、これらの代謝物質が心臓や骨格筋、血管の老化形質を促進し心不全やサルコペニア、動脈硬化性疾患の病態が増悪する可能性が強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題により老化促進代謝物質を介して加齢が同期する可能性が強く示唆された。我々が同定した老化促進代謝物質はミトコンドリア障害を惹起し、心不全やサルコペニアの病態を促進する作用を有していた。本代謝物質は心不全に加え老化で上昇することがわかった。他の研究グループの報告により、アルツハイマー病患者でも上昇するという報告がある。心不全やサルコペニア、アルツハイマー病といった加齢及びミトコンドリア障害に関連する疾患を「老化促進代謝物質関連疾患」と包括的に定義し検討を行うことで、疾患横断的治療法を開発できる可能性が高い。
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