研究課題/領域番号 |
19H03670
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 (2020-2022) 杏林大学 (2019) |
研究代表者 |
佐藤 徹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (20170764)
|
研究分担者 |
片岡 雅晴 産業医科大学, 医学部, 教授 (20445208)
蒲生 忍 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 訪問教授 (90122308)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
|
キーワード | 肺動脈性肺高血圧症 / 原因遺伝子 / 遺伝子 / 肺高血圧症 / オミクス解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では最新の遺伝子変異検出法を応用し、PAHでスプライシング異常や発現異常を起こす変異の網羅的探索が達成されるか、結合組織病や先天性心疾患に合併するPAHにおいて新たな原因/感受性遺伝子や合併の有無を分ける遺伝的背景が存在するのか、について検証する。さらに、これら疾患の遺伝的背景の全容を解明し、統合的な遺伝子診断カタログを作成し、情報共有化・発症予防法/早期発症予知法の開発に繋げ、臨床的寄与を目指す。
|
研究成果の概要 |
全エクソーム解析ならびにトランスクリプトーム解析を実施した。また、同時進行にて患者外的要因も含めた遺伝診断カタログ作成を進めた。日本人PAH患者検体でのゲノム解析の結果、TNFRSF13B遺伝子、TET2遺伝子、RNF213遺伝子等、新規のPAH原因遺伝子変異を見出すことに成功した。また、RNF213 R4810Kバリアントは、PAH以外にも、もやもや病や末梢性肺動脈狭窄症など、複数の難治性血管病においても発症関連遺伝子として報告されており、RNF213関連血管病という新規疾患概念が提唱されることを見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、難病疾患であるPAHにおける新規遺伝子を同定し、新しい発症病態を解明したものである。この成果は、治療反応性の相違や治療介入分子の同定を含んでおり、PAHにおける個別化医療への展開を加速させる重要な成果となった。また、本研究をモデルケースとして、難病疾患におけるゲノム解析と遺伝子診断カタログ作成による臨床への貢献が他疾患へも応用されることが期待され、社会的貢献度も高いと考えられる。
|