研究課題/領域番号 |
19H03676
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
福本 誠二 徳島大学, 先端酵素学研究所, 特任教授 (30202287)
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研究分担者 |
沢津橋 俊 徳島大学, 先端酵素学研究所, 特任准教授 (70535103)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | リン / 線維芽細胞増殖因子23 / 線維芽細胞増殖因子受容体 / 繊維芽細胞増殖因子受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、世界に先駆けて血中リン能度の上昇がFGF受容体1cの活性化を介し、リン利尿ホルモンであるFGF23の産生を促進することを見いだした。そこで本研究では、リンによるFGF受容体1cの活性化機構を解明するとともに、FGF受容体1cの活性化が、リンにより惹起される血管平滑筋細胞の分化やPTH分泌促進、軟骨細胞アポトーシスの誘導にも関与しているかどうかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
線維芽細胞増殖因子23(fibroblast growth factor 23: FGF23)は、骨により産生され、血中リン濃度調節に必須のホルモンである。FGF23の作用過剰、作用不足により、それぞれ低リン血症性くる病・骨軟化症、高リン血症性腫瘍状石灰沈着症が惹起される。従って生体には、血中リン濃度やFGF23濃度を調節する機構が備わっている筈である。我々は、FGF23産生調節機構の検討により、骨におけるFGF受容体1がリン感知機構として機能し、FGF23産生を調節すること、このFGF受容体1によるリン感知、血中リン濃度調節機構は、生命の維持に必須であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血中電解質濃度が一定の範囲に調節されていることは、生命の維持に必須である。血中カルシウム濃度の感知機構としてカルシウム感知受容体が同定されたことにより、その後シナカルセト、エボカルセト、エテルカルセチドなどのカルシウム感知受容体作動薬が臨床応用され、カルシウム代謝異常症患者のよりよい管理に貢献した。本研究によるリン感知機構の同定は、リン濃度の上昇がFGF受容体1を介して、リン濃度低下作用を有するFGF23産生を促進するというネガティブフィードバック機構の存在を明らかにしたのみならず、今後リン代謝異常症に対する新たなアプローチに繋がる可能性がある。
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