研究課題/領域番号 |
19H03683
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 (2021) 慶應義塾大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
山上 淳 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80327618)
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研究分担者 |
高橋 勇人 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (40398615)
渡辺 貴志 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 技師 (50406815)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 天疱瘡 / 自己反応性B細胞 / 自己免疫 / B細胞 / 単一細胞解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、天疱瘡の原因となるデスモグレイン(Dsg)特異的B細胞を患者から単一細胞として分離し、その特徴を解析して天疱瘡の病態を解明することを目的とする。 具体的な研究計画は、1)安定発現細胞株にDsg特異的B細胞のIgG可変領域をクローニングし、自己抗体および自己反応性B細胞の構造的特徴を詳細に検討する、2)得られた単一細胞のRNAシーケンスを行って、表面マーカーの発現等を検討し、自己抗体の病原性獲得機構や自己反応性B細胞の活性化機序を解明する。将来的には、疾患全体としての自己反応性B細胞レパトアの樹立、自己反応性B細胞を標的とした新しい治療法の開発をめざす。
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研究成果の概要 |
天疱瘡は、皮膚の角化細胞同士の接着分子であるデスモグレイン(desmoglein; Dsg)に対する自己抗体により、皮膚および粘膜に水疱を生じる自己免疫疾患である。この研究は、天疱瘡において主要な役割を果たすDsg特異的B細胞を、患者から単一細胞レベルで分離して、その構造的・免疫学的特徴の検討を通じて病態を解明し、疾患特異的な治療法の開発につなげることを目的とした。この研究で単一細胞として分離されたDsg特異的B細胞では、非特異的なB細胞と比較して、炎症、B細胞の分化、T細胞との相互作用に関連した遺伝子の発現が上昇していることが観察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究を通じて、天疱瘡の病態において重要なDsg特異的B細胞の特徴について重要な知見が得られた。今後さらに検証を重ねることで、病勢を鋭敏に反映できる改良された検査系、有害な自己抗体産生機序を標的とした新たな治療法の開発などにつながることが期待される。 また最新の技術を駆使して、自己免疫疾患患者から抗原特異的B細胞を単一細胞レベルで分離し、その特徴を検討することによって病態解明を進めることができる、という新たな研究手法の可能性を示すことができた。
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