研究課題
基盤研究(B)
転写因子やエピゲノム制御因子は、様々な遺伝子の発現を制御することにより生体の恒常性を維持している。転写・エピゲノム因子の異常が様々な疾患の原因となることは以前からよく知られていたが、これまで阻害剤の開発は困難であった。しかし最近の技術革新により、タンパク質間相互作用制御に基づく創薬が可能となってきた。そこで本研究では、最新のタンパク質工学を活用して、難治性造血器腫瘍原因分子RUNX1, EVI1, ASXL1を標的とする新しい治療薬を開発する。
転写・エピゲノム因子を標的とする薬剤の開発は困難とされてきたが、最近の技術革新により、タンパク質間相互作用(Protein-Protein Interaction: PPI)制御に基づく創薬が可能となってきた。本研究では、最新のPPI制御技術を活用し、転写因子RUNX1-CBFB結合阻害作用を持つ化合物、RUNX1やE3ユビキチンリガーゼSTUB1に結合する化合物、エピゲノム制御因子ASXL1-BAP1結合を阻害する化合物を同定した。また、RUNX1標的核酸医薬を開発した。これらの成果を基盤として、今後造血器腫瘍原因転写因子やエピゲノム因子標的薬の開発を推進していく。
転写因子やエピゲノム制御因子は、様々な遺伝子の発現を制御する役割を持ち、がんの発症・進展にも深く関与しています。しかし、転写・エピゲノム因子を標的とする薬剤の開発は難しいと考えられてきました。本研究では、タンパク質間の相互作用を制御する最新の技術を活用して、これまで有効な治療薬が存在しなかった転写因子RUNX1や、エピゲノム制御因子ASXL1の機能を阻害する薬剤を開発しました。
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