研究課題/領域番号 |
19H03692
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
細川 裕之 東海大学, 医学部, 准教授 (60431756)
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研究分担者 |
遠藤 裕介 公益財団法人かずさDNA研究所, 先端研究開発部, 室長 (80612192)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | T細胞 / Notchシグナル / 造血幹細胞 / 転写因子ネットワーク / 細胞運命決定 / T前駆細胞 / 発生段階特異的 / 転写因子 / 遺伝子発現制御 / 系列決定 / T細胞初期分化 / 細胞の運命決定 / プロテオミクス解析 |
研究開始時の研究の概要 |
造血幹細胞からTリンパ球への分化に必須のNotchシグナルは、発生段階特異的に異なるターゲット遺伝子の発現を制御している。本研究では、ステージ特異的な、(1)Notch細胞内ドメイン会合分子の同定、(2)Notchノックアウト細胞のトランスクリプトーム解析、(3)NotchおよびRbpjのChIPシークエンス解析、を組み合わせることで、ステージ特異的な転写因子と外界からのシグナルであるNotchシグナルとの相互作用を包括的に理解し、造血幹細胞からTリンパ球への分化誘導においてNotchシグナルが発生段階特異的な機能を発揮する分子メカニズムの解明を目指す。
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研究実績の概要 |
造血幹細胞からTリンパ球への分化には、胸腺微小環境からのNotchシグナルが必須である。胸腺移入直後の初期ProT細胞において、Notchシグナルは転写因子Tcf7やGATA3、Bcl11bの発現を誘導することで、T前駆細胞の持つB細胞や自然リンパ球やミエロイド系列への分化能を排除し、T細胞への運命を決定づける。T細胞への運命決定がなされた後期ProT細胞では、Rag1やRag2といったT細胞受容体の遺伝子再構成に関わる遺伝子群の発現がNotchシグナル依存的に誘導される。しかし、初期ProT細胞でNotch依存的にコントロールされていたTcf7やGATA3、Bcl11bはNotchシグナル非依存的に発現が維持される。そこで、本研究では、Notchシグナルがどのように発生段階特異的な機能を発揮するのか、T細胞初期分化をモデルとし、その分子メカニズムを明らかにする事を目的とする。 昨年度までに、CRISPR/Cas9システムによりステージ特異的なNotchノックアウトProT細胞のRNA-seq解析を行い、多くの発生段階特異的なNotchターゲット遺伝子を同定した。また、初期ProT細胞と後期ProT細胞を用いてNotch1-ICおよびNotch2-ICに対するChIP-seq解析を行い、Notch-IC転写因子複合体が結合するゲノム領域がProT細胞の発生段階によってダイナミックに変化する事を明らかにした。今年度は、T細胞分化プログラムを発動するNotchシグナルの中でもNotch1とNotch2が機能的な差異を持つメカニズムの解析に着手し、Notch1-ICおよびNotch2-ICが形成する転写因子複合体のプロテオミクス解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの解析から、Notch1からの刺激と比較して、Notch2単独のシグナルではT細胞分化誘導能が著しく低いことがこれまでの解析から明らかになった。今年度は、T細胞分化プログラムを発動するNotchシグナルの中でもNotch1とNotch2が機能的な差異を持つ分子メカニズムの解析に着手し、Notch1-ICおよびNotch2-ICが形成する転写因子複合体のプロテオミクス解析を行った。この結果から、Notch1-ICには強く結合するが、Notch2-ICにおいて選択的に結合能の弱い転写活性化因子に着目し、CRISPRスクリーニングによりNotchシグナル依存的なT細胞の初期発生における役割の解析を開始した。
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今後の研究の推進方策 |
Notch1からの刺激と比較して、Notch2単独のシグナルではT細胞分化誘導能が著しく低いことがこれまでの解析から明らかになった。そこで、Notchシグナルの中でもNotch1とNotch2が機能的な差異を持つメカニズムの解析を手ががりに、T細胞の初期発生を誘導するNotchシグナルの全容の解明を目指す。 (A),すでに実施済みのNotch1、またはNotch2欠損リンパ球前駆細胞株にNotchシグナルを加えたときのトランスクリプトーム解析結果とNotch1-ICおよびNotch2-ICのChIP-seqデータと統合的に解析する。 (B), すでに実施済みのNotch1-ICおよびNotch2-ICに会合する分子群のプロテオミクス解析をから、Notch1と比較してNotch2によるT細胞分化誘導能が低い原因をCRISPRスクリーニングにより解明すると共に、NotchシグナルがどのようにT細胞の初期発生を誘導するのか、その分子メカニズムの全体像を明らかにする。
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