研究課題/領域番号 |
19H03701
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
児玉 栄一 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (50271151)
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研究分担者 |
林 宏典 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (00752916)
浅井 禎吾 東北大学, 薬学研究科, 教授 (60572310)
菊地 晴久 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (90302166)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | ウイルス学 / 薬学 / 感染症 / 天然物 / 化学合成 / ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
植物や微生物から得られる新規天然物の分離は次第に限られつつあるが、植物や微生物においてサイレンシングされている休眠遺伝子は半数におよび、その中に天然物合成酵素も多く含まれている。つまりエピゲノム制御剤によってこれらを覚醒させることで、生物活性が高い新規天然物の効率的な取得、ライブラリーの多様性につながると予想される。本研究では、我々が構築した新規天然物ライブラリーと革新的スクリーニング法を駆使し、既存薬と異なる作用機序をもつ化合物を網羅的に探索する。感染症・悪性腫瘍をモデルとし、難治性疾患治療に貢献する次世代型創薬とchemical biologyを応用した病態解明や生命現象解明を目指す。
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研究成果の概要 |
ゲノムマイニング技術を用いて新たな擬天然化合物生合成経路を確立、得られた化合物群から抗HIV活性を発揮する化合物を同定した。また、有用な治療薬スクリーニング系が存在しないAdVや結核菌に対する迅速・簡便なスクリーニング系の開発を行った。更に、世界中で増加傾向にある薬剤耐性菌 (AMR) に対して有効な治療薬の開発基盤を構築するために既存の抗菌薬とは異なるタンパクを標的とした化合物の同定や作用機序の解明に成功した。本成果は、今後起こり得るパンデミックや、現在問題となっているAMRといった様々な感染症災害から国民の衛生・健康を守り、創薬分野が抱える問題解決に資する成果である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究における天然物の生合成経路を人工的に拡張させる手法は、現在、創薬分野で問題となっている化合物の多様性枯渇に対する有効な解決手段となる。新規作用機序を持つ抗HIV薬や抗菌薬の新規標的タンパクの同定といった研究成果は、薬剤耐性を有する微生物に対する新薬開発の発展に資する。流行性角結膜炎の原因となるアデノウイルスに対して簡便かつ迅速に治療薬候補の同定が可能となるスクリーニング系を開発した。化合物ライブラリーの多様化、標的タンパクの同定、スクリーニング系の開発や治療薬候補化合物の同定など本研究成果は重要な創薬基盤であり、将来、パンデミックを起こし得る新興・再興感染症への対策に資する。
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