研究課題/領域番号 |
19H03702
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐藤 慎太郎 大阪大学, 微生物病研究所, 特任准教授(常勤) (80447333)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | ヒトノロウイルス / ワクチン開発 / 腸管上皮細胞 / 粘膜免疫 / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画では、ヒトノロウイルス(HuNoV)ワクチン開発を念頭に置き、その抗原としてウイルス様粒子と、これまでは検討することができなかった不活化全粒子の優位性を比較するとともに、投与経路として注射型と経粘膜型の優位性も比較検討する。実験には申請者らが最近樹立に成功したヒトiPS細胞株由来の腸管上皮細胞と、この細胞で増殖、精製したHuNoVの感染性粒子を用いる。 免疫担当細胞のHuNoV認識における、抗原取り込みに特化した上皮細胞であるM細胞の関与を検討し、経粘膜型ワクチンにおいてM細胞に標的化することの有用性も検討する。
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研究成果の概要 |
ヒトノロウイルス(HuNoV)に対する効果的ワクチン開発を目的として、1)ワクチン抗原としてのウイルス様粒子(VLP)と不活化全粒子の比較、2)投与経路として注射型と経粘膜型の比較を行う予定であった。しかし、当初予想していた以上にウイルス全粒子のin vitro増殖効率の改善が見込めず、VLPを抗原とした場合の(2)の評価を行うにとどまった。結果として、VLPは注射型においても経口投与においても抗原特異的な血清IgGの産生誘導可能で、経口投与によってはさらに、アジュバントを添加せずとも中和活性を有する血清IgG、IgAと、腸管洗浄液中に分泌型IgAの産生を確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HuNoVのin vitro増殖系が確立されたことで、VLPをワクチン抗原とした場合に中和活性を有した特異的抗体が産生されることが研究室で簡便に行えるようになった。第一世代のHuNoVワクチンはほとんどがVLPを抗原とする注射型であるが、VLPの大量調整が可能なのであれば、経口接種によりアジュバントの添加無しに中和活性を有した血清IgG、IgA、分泌型IgA産生が確認されたことから、投与経路としてはやはり経粘膜の方が効率的であるということを示すことが出来た。
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