研究課題/領域番号 |
19H03723
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
迫田 大輔 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (40588670)
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研究分担者 |
木賀田 哲人 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 解剖学, 助教 (70886655)
大内 克洋 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附研究部門准教授 (20322084)
新井川 弘道 東北大学, 加齢医学研究所, 非常勤講師 (80636027)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 移植 / 臓器保存 / 臓器機能評価 / 心臓力学 / 代謝 / 補助人工心臓 / 心臓移植 / 体外心臓灌流 / 左心室補助人工心臓 / 心拍同期制御法 / 臓器保存技術 / 生体光計測 |
研究開始時の研究の概要 |
ドナー心臓の保存と、移植前にその機能を評価するために行う体外心臓灌流(Ex Vivo Heart Perfusion: EVHP)が欧米で注目されている。しかし現在臨床心移植で使用されているEVHPシステムは、摘出後の心臓の保存と評価の両面において十分な役割を果たしているとは言い難い。そこで補助人工心臓(Ventricular Assist Device : VAD)制御技術と血液光イメージング技術によって、心臓にとって負担なく長期安全に心機能を明瞭に評価できるEVHPの開発を行う。
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研究成果の概要 |
体外心臓灌流(EVHP)は、欧米の移植医療において摘出したドナー心臓の保存や移植適合性評価のために使用されている。EVHPの歴史において、灌流方式は大動脈に圧をかけ冠灌流のみを行うResting modeと、左心房に灌流液を流入させ心臓自身に拍出させるWorking modeがある。我々は、左心室補助人工心臓(LVAD)を組込んだCo-pulse心拍同期左心室補助型Working mode, 「LVAD mode」を新規に開発した。ブタ心臓を用いた6時間EVHPにおいて、開発したLVAD modeはRestingおよびWorking modeと比較して、心機能がより保存できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドナーから摘出した心臓の冷保存限界は約4時間しかない。EVHPは37℃灌流液で灌流するこで長時間保存、移植適合性評価、治療等の未来移植医療の技術として期待されているが、現状欧米で臨床使用されているEVHP(Resting mode)は保存と評価の両面において十分な機能を有しているとは言い難い。LVAD modeはWorking modeと同様の左心房流入があることで心筋代謝活動を活性かせエネルギー産生を促すが、左心室収縮に伴うエネルギー消費はLVADで抑制することで更なる長時間保存が可能な灌流法であり、心臓保存において前負荷は不要で冠灌流さえ行えば良いという既存の固定観念を覆した成果を得た。
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