研究課題/領域番号 |
19H03738
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
王 英正 岡山大学, 大学病院, 教授 (50372579)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 心臓内幹細胞 / 単心室 / マクロファージ / マイクロRNA / 肺高血圧症 / 抗炎症作用 / 心不全 / 抗線維化 / 単心室症 / 心筋再生 / 促進因子 / 幹細胞 / 遊出因子 / 心筋保護 / 肺遊離性 / 遊離因子 |
研究開始時の研究の概要 |
心筋再生医療に関する作用機序解析法として、これまでの研究では、移植に用いる幹細胞自身の特性や細胞機能解析が主たる注目点であった(Circ Res.2017;120:816)。本研究では、冠動脈注入法によって移植した細胞でも大部分が肺組織内に生着していることに着目し、新たに確立した単心室動物モデルを用いて、経静脈的に移植した心臓内幹細胞とロッジした肺組織間との反応により、肺組織内から遊出されるexosomeを含む各種液性因子を網羅的に検索し同定することで、小児心不全に対する細胞フリーの新たな心臓再生医療法を開発する。
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研究成果の概要 |
心臓内幹細胞の全身投与によって、移植した細胞が停留した肺組織内から、心臓組織の修復に最も関与する複数のmicroRNA (miR)を同定した。うち、miR-21、miR-221およびmiR-217は、ラット単心室や肺動脈絞扼術による右心負荷モデルにおいて、モデル構築後6時間までに最も顕著に上昇することを確認した。また、これらのmiRの発現上昇度はCX3CR1依存性であり、miR-217はmiR-21/221を介して制御され、単心室ラットの生存予後の改善ならびに肺高血圧症による心室筋組織の線維化抑制に対して、細胞移植療法と同様の治癒効果があることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により導かれた成果として、miR-21/miR/221/miR-217のin vivo導入することで、単心室ラットの生存予後の改善ならびに肺高血圧症による右心負荷がもたらす心室筋組織の線維化抑制に対して、細胞移植療法と同様の治癒効果があることを明らかにした。今後、次世代の細胞フリーの心筋組織修復法として、今後、単心室症症例に対する臨床研究の実施を目指し、基盤技術開発をさらに発展させていく。
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