研究課題/領域番号 |
19H03766
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小田 ちぐさ 筑波大学, 医学医療系, 助教 (50510054)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 脳梗塞 / 死細胞貪食 / 免疫受容体 / マクロファージ / CD300a / 炎症 / 脳虚血疾患 / 貪食 / 死細胞 / CD300a免疫受容体 / 脳虚血 |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞における梗塞巣周辺の可逆的な領域;ペナンブラでは死細胞に由来する持続的な炎症反応が神経障害の不可逆化の誘因となる。そこで本研究では、このペナンブラにおける炎症を免疫学的アプローチで制御する事による新規脳梗塞治療につながる基盤的知見を得ることを目的とした。具体的には、脳虚血→死細胞の貯留→炎症→神経細胞障害という脳梗塞カスケードにおける免疫系、特にマクロファージとその表面免疫受容体による貪食制御の分子メカニズムを明らかにすることで、本免疫受容体をターゲットとした脳虚血疾患の新規分子標的治療の基盤的知見を集積させる。
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研究成果の概要 |
本研究では、脳虚血→死細胞の貯留→炎症→神経細胞障害という脳梗塞カスケードにおける免疫系、特にマクロファージとその表面分子CD300aによる貪食抑制の分子メカニズムを明らかにした。また、貪食ブレーキであるCD300aを阻害することによる脳虚血疾患の分子標的治療の具現化につながる基盤的知見を得た。具体的には、脳虚血によって出現してくる死細胞に対する貪食を、CD300aを阻害することによって亢進させると脳梗塞後の神経障害が軽減することから、CD300aが脳梗塞後の分子標的治療候補として考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞においては、神経細胞等の脳細胞が死滅し、死細胞由来の炎症が様々な神経症状を誘導するため、死細胞を早期に除去することができれば、脳梗塞による神経障害を最小限に食い止めることができると考えられる。本研究では、CD300aを欠損、もしくは抗CD300a抗体の投与によってその機能を阻害すると、マクロファージによる死細胞の貪食を亢進させることが可能となり、マウス脳梗塞モデルにおける神経障害が軽減することを見いだした。本研究の成果は、脳梗塞後の神経障害克服の実現へ向けた一歩になるものと期待される。
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