研究課題/領域番号 |
19H03770
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮本 享 京都大学, 医学研究科, 教授 (70239440)
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研究分担者 |
高橋 淳 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (10270779)
片岡 大治 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (40359815)
山下 潤 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (50335288)
峰晴 陽平 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (50716602)
小泉 昭夫 京都大学, 医学研究科, 名誉教授 (50124574)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | moyamoya / genetics / iPS cells / cerebrovascular disease / atherosclerosis / moyamoya disease / RNF213 / iPS / gene editing / 閉塞性血管障害 / 遺伝子変異 / 血管平滑筋細胞 / 血管内皮細胞 / もやもや病 / 感受性遺伝子 / iPSモデル / 遺伝子改変マウス / CFD |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化以外の主幹動脈狭窄のメカニズムは未解明な点が多い。この病態を解明し、予防法を確立することは、国民の健康増進に大きく寄与する。本研究では、主幹動脈狭窄の感受性遺伝子RNF213と最近特定した第2の感受性因子MMDX遺伝子について、①2つの遺伝子の相互作用を含めた分子機序の解明、②iPS由来の血管内皮細胞、血管平滑筋とリンパ球に対する2つの遺伝子の影響の解明と細胞を用いた治療薬のスクリーニング、③動物モデルの確立と治療薬の効果検証、④血行力学的ストレスの影響の解明とComputational fluid dynamics(CFD)を利用した発症予測可能性について検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、もやもや病に関わる複数の分子と環境因子を明らかにした。具体的には、(1)疾患特異的iPS細胞から、RNF213遺伝子のp.R4810K変異陽性を修復した細胞株を樹立し、ホモ接合体を野生型に戻したときのみ、内皮細胞のtube formationが低下することを示し、その関連分子を特定した。(2)変異陽性の発症者と保因者の比較により、発症を促進する分子を突き止めた。(3)血管狭窄を促進する環境要因としてアルコールを特定したほか、ウイルス等の外因との関連を明らかにした。(4)変異が脳血管の血行動態に及ぼす影響を明らかにした。これらの知見は、疾患モデル作成と病態解明に貢献すると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNF213 p.R4810K変異は東アジアのもやもや病患者で最も多く認められる変異にも関わらず、その詳細な機能は不明であった。本研究で樹立したiPS細胞の遺伝子修復株はその詳細な機能解明に貢献できると考えられる。実際に、内皮細胞における変異の影響が本研究で明らかになり、今後は疾患モデル樹立により、病態解明の他、治療法開発にも繋がると期待される。p.R4810K変異は、もやもや病以外にも数多くの頭蓋内外の血管障害に関与しており、その機能解明は、非動脈硬化性血管障害の病態解明と治療開発にも貢献できると考えられる。
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