研究課題/領域番号 |
19H03780
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉富 啓之 京都大学, 医学研究科, 准教授 (50402920)
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研究分担者 |
戸口田 淳也 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (40273502)
伊藤 宣 京都大学, 医学研究科, 特定教授 (70397537)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | ヒト免疫学 / Sox4 / PD-1 / 関節リウマチ / 転写因子 / Tph細胞 / T細胞 / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
Sox4は様々な細胞種において重要な働きをし、例えば腫瘍の分野ではエピゲノムを修飾するEZH2との関連やncRNAの関連も数多く報告されている。Tph細胞においてもEZH2が上昇することが報告されており、腫瘍で認められるSox4の分子機構がTph細胞においても重要な働きをする事が予想される。本申請では、慢性炎症環境下のヒトCD4+T細胞におけるSox4の発現制御、転写活性制御、転写因子間相互作用、Sox4下流の新規エフェクター機構・EZH2などを介したエピゲノム修飾・ncRNA制御などSox4の機能を網羅的に解析することにより、病態制御機構の全貌を時間空間的に解明する。
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研究成果の概要 |
ヒトTph細胞にて発現する転写因子Sox4とMaf間の制御とヒストン修飾酵素EZH2の機能を解析した。CXCL13産生を担うSox4はB細胞ヘルプを担うMafの発現を低下させた。関節リウマチ滑膜組織の多重免疫染色においても、Maf陽性T細胞とSox4陽性T細胞は異なった分布を示した。ヒストン修飾酵素EZH2の阻害によりTph細胞によるCXCL13の産生は増強した。CD4陽性T細胞のTGFβ,IL-1β存在化でのCD3/28刺激はEZH2の発現を増強した。EZH2阻害薬はSox4の発現に影響を与えないものの、CXCL13領域のH3LK27me3のピークを減弱させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Tph細胞はヒトRA研究から同定されたCD4陽性T細胞分画で、CXCL13を大量に産生するなどマウスT細胞には認められない性質を有している。さらにTph細胞は関節リウマチのみならず様々な自己免疫疾患や感染症、悪性疾患などとも関与することが明らかになっている。ヒト免疫細胞を対象とした本研究でTph細胞の免疫分子機構が明らかになることで、将来的に様々なヒト疾患における免疫機構の理解や新しい治療の開発が期待される。
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