研究課題/領域番号 |
19H03785
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
味八木 茂 広島大学, 病院(医), 講師 (10392490)
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研究分担者 |
眞田 洋平 広島大学, 病院(医), 研究員 (50796117)
山西 芳裕 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (60437267)
中佐 智幸 広島大学, 病院(医), 講師 (60467769)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 変形性関節症 / microRNA / 細胞老化 / ドラックリポジショニング / 機械学習 / 老化細胞 / エクソソーム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、変形性関節症(OA)の分子機構の理解と新たな治療薬開発のために老化細胞におけるmicroRNA(miRNA)やmiRNAを含む細胞外小胞(エクソソーム)に注目するものである。そこで、「老化細胞から分泌するmiRNAを含むエクソソームが関節恒常性ネットワークの破綻とOA発症に関係する」という仮説のもと、若齢および老齢サンプルなどを用いて老化細胞由来のmiRNAを含むエクソソームとOAの関係を探索する。そして、細胞内在型およびエクソソーム中のmiRNAのOAへの関与を遺伝子改変マウスを用いて明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は、最も罹患者が多い関節疾患である変形性関節症(OA)の分子機構の理解と新たな治療薬開発のために軟骨細胞・老化細胞における遺伝子発現制御因子 microRNA(miRNA)に注目した。軟骨細胞で高発現していたmiR-23a/bクラスターおよびmiR-26aの遺伝子改変マウスを作製・解析した結果、細胞内および分泌型miRNAとしてもOA発症に本質的な役割がないことが明らかになった。しかし、各miRNAのノックアウトマウスは、骨密度の低下など老化様の表現系を示した。また、OA治療薬のためのドラックリポジショニングに向けて既存薬ビックデータをもとに機械学習を取り入れた探索を開始した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで in vitro 実験によりOAにおけるmiR-23a/bクラスターおよびmiR-26aの機能が報告されてきたが、議論の余地があった。本研究による遺伝子改変マウスの結果から、これらmiRNAは軟骨細胞で高発現しているものの、細胞内および分泌型miRNAとしてもOA発症に本質的な役割がないことを明らかにできた。さらに、これらmiRNAのノックアウトマウスは、骨密度の低下など老化様の表現系を示すことから、今後の研究によりmiR-23 a/bクラスターとmiR-26aを介した老化メカニズムの新しい洞察を開く可能性がある。また、未だ治療薬のないOAの治療薬を探索することには意義がある。
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