研究課題/領域番号 |
19H03802
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
清水 猛史 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (00206202)
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研究分担者 |
神前 英明 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (10402710)
山本 小百合 滋賀医科大学, 医学部, 医員 (10828114)
新井 宏幸 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (60816627)
湯田 厚司 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (80293778)
戸嶋 一郎 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (80567347)
中多 祐介 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (80794958)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | アレルギー性鼻炎 / スギ・ヒノキ花粉症 / 舌下免疫療法 / 制御性B細胞 / 制御性T細胞 / IL-35 / メモリーT細胞 / 抗原特異的IgE抗体 / スギ花粉症 / ヒノキ花粉症 / 制御性濾胞性T細胞 / 抗原特異的IgG4抗体 / アポトーシス / IL-10 / 特異的IgG4 / 抗原特異的免疫グロブリン / 網羅的RNA解析 / スギ花粉舌下免疫療法 / サイトカイン / 制御性T細胞 / 特異的免疫グロブリン |
研究開始時の研究の概要 |
スギ花粉舌下免疫療法は、スギ花粉症患者でも約10%の無効例が存在する。スギ花粉とヒノキ花粉の主要抗原には高い相同性があるが、ヒノキ花粉症に対するスギ花粉舌下免疫療法の有効性は約40%に過ぎない。 本研究では、スギ花粉舌下免疫療法前後の患者血液を利用して、臨床症状と比較し、スギ花粉症やヒノキ花粉症の有効例・無効例における、血清サイトカインや特異的免疫グロブリン、末梢血単核球の各種抗原に対する反応性、抗原提示細胞や制御性T細胞、制御性B細胞、濾胞性T細胞の機能、などについて検討する。さらにメモリーT 細胞とB 細胞をそれぞれ分離し、RNAシーケンスあるいはマイクロアレイを利用した網羅的解析を行う。
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研究成果の概要 |
スギ花粉舌下免疫療法後1,2,3年で採取した同一患者の血清と末梢血単核球を利用し、臨床症状と比較しながら、舌下免疫療法の有効例・無効例における作用機序を検討し、 1)スギ花粉舌下免疫療法後には制御性T・B細胞が誘導され、抗原特異的にIL-10,IL-35などが産生されること、2)ヒノキ花粉症に対しては交差抗原性による反応と非特異的な免疫抑制作用によって症状が抑制されること、3)抗原特異的なIgA, IgG1, IgG4抗体産生が誘導されること、4)抗原親和性が低下した特異的IgE抗体産生が誘導されること、5)制御性B細胞を介してメモリーT細胞のアポトーシスが誘導されること、などを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、まだ十分に解明されていないスギ花粉舌下免疫療法の作用機序を、スギ花粉とヒノキ花粉の交差抗原性の影響や、ヒノキ花粉症に対する非特異的な免疫学的効果、特異的IgA, IgG1, IgG4抗体の産生、特異的IgE抗体の抗原親和性の変化や、末梢血単核球サブセットの機能面から解析し、その分子機序を明らかにしたものである。 治療開始前には判断できない無効例を見つけるバイオマーカーの発見や、抗原間の交差反応性の影響、免疫系全体に及ぼす非特異的な抑制作用など、その作用機序の解明は、舌下免疫療法の発展や有効利用に役立ち、成果は免疫学の基礎研究の発展にも貢献すると考えられる。
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