研究課題/領域番号 |
19H03812
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
館 正弘 東北大学, 医学系研究科, 名誉教授 (50312004)
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研究分担者 |
川上 和義 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10253973)
菅野 恵美 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10431595)
丹野 寛大 東北大学, 医学系研究科, 助教 (10755664)
高木 尚之 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30569471)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 慢性創傷 / 創傷治癒 / 好中球 / C型レクチン受容体 / Dectin-2 / 免疫療法 / C型レクチン受容体 (CLRs) / Dectin-1 |
研究開始時の研究の概要 |
褥瘡など慢性創傷は炎症が遷延する病態であり、免疫が深く関与するが、免疫チェックポイントは明らかではない。創傷では、炎症と抗炎症のバランスが鍵を握り、制御性T細胞(Treg)/ Th17バランスが注目されているが、制御機構は不明である。 本研究では慢性創傷チェックポイント分子として、Treg/ Th17バランスを制御するC型レクチン受容体に注目し「アクセル・ブレーキ理論を応用した免疫療法」確立を目指す。申請者らは、世界初、創傷治癒のブレーキ役Dectin-2による炎症遷延機序を解明しており、アクセル役として治癒促進に働くDectin-1に着目する。
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研究成果の概要 |
本課題において申請者らは、難治性創傷における炎症遷延へのC型レクチン受容体(CLRs)の関与の解明、「CLRsを介した免疫療法」の確立を目的とした。 CLRsのうちDectin-1とDectin-2に注目し、両受容体はどちらも免疫細胞の細胞膜上に発現するが、発現時期が異なること、創傷治癒や好中球性炎症反応に対して相反する役割を有する結果を得た。すなわち、Dectin-1は急性期の好中球集積を高めアクセル役として、Dectin-2は後期の好中球遷延に関与しブレーキ役として作用することが示唆された。この相反する役割を応用し、今後は臨床応用に向けた検討を実施する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
褥瘡や糖尿病性下腿潰瘍などの難治性創傷では、好中球性炎症反応が治癒遷延に関与していることが示唆されているが、これまで好中球をターゲットとした治療法は存在しない。 今回の解析により、C型レクチン受容体(CLRs)であるDectin-1、Dectin-2が好中球性炎症反応に拮抗的に関与することが明らかになり、CLRsの免疫応答を介した治療法が確立されれば、長年課題とされている好中球性炎症反応を制御することが可能となり、社会的意義は大きい。
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