研究課題/領域番号 |
19H03824
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
村上 智彦 大阪大学, 歯学研究科, 講師 (50510723)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 炎症 / 小胞体ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内外からの刺激やストレスにより小胞体内腔に折り畳み不全の異常タンパク質が蓄積する状態は小胞体ストレスとして知られている。小胞体ストレスは糖尿病、肥満、神経変性疾患、骨軟骨疾患、がん、歯周炎などの発症に関与することが報告されてきた。これら疾患は慢性炎症とも深く関与している。小胞体ストレスと慢性炎症の関連性を証明できれば、疾患の新規治療法あるいは予防法の開発に応用できる可能性があることから、小胞体ストレスと慢性炎症の相互作用機序の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
小胞体ストレスは炎症応答を単独で誘導するのではなく、炎症応答時にその応答を増強する効果があることがわかった。この炎症応答の増強の結果、小胞体ストレスは炎症性サイトカインIL-6などの発現を促進する。また本研究の結果から、小胞体ストレス関連疾患における慢性炎症は、小胞体ストレスによる炎症応答の増強が関わっていることが推察され、炎症の慢性化機構に関しても小胞体ストレスが関与している可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小胞体ストレスと慢性炎症の相互作用機序とその役割の解明は、関連する疾患の発症機構および生体制御の理解につながり、新しい細胞応答の概念構築に結びつくと考えられる。特に不明な点が多い炎症の慢性化メカニズムにも小胞体ストレスによる炎症増強効果が関与する可能性が示唆される。さらに、この作用機序を阻害することで、小胞体ストレスおよび慢性炎症関連疾患に対する新規治療戦略に応用できる可能性がある。
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