研究課題/領域番号 |
19H03827
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
美島 健二 昭和大学, 歯学部, 教授 (50275343)
|
研究分担者 |
安原 理佳 昭和大学, 歯学部, 講師 (20453649)
大庭 伸介 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (20466733)
田中 準一 昭和大学, 歯学部, 講師 (40710166)
辻 孝 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (50339131)
渡辺 貴志 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 技師 (50406815)
馬渕 洋 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特任准教授 (50424172)
上野 博夫 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 客員研究員 (60332368)
行森 茜 昭和大学, 歯学部, 助教 (60813748)
阪井 丘芳 大阪大学, 歯学研究科, 教授 (90379082)
鯨岡 聡子 昭和大学, 歯学部, 助教 (90824673)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
|
キーワード | 唾液腺幹細胞 / 細胞系譜 / 胎生期 / 細胞系譜解析 / レインボーマウス / 幹細胞ヒエラルキー / 唾液腺 / 幹細胞 / 再生医療 / 腫瘍原性 / マルチカラー細胞系譜追跡マウス / Rainbowマウス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では胎生期の唾液腺幹細胞を介した系統発生の詳細な解析を行い、その制御メカニズムを解明する。すなわち、マルチカラー細胞系譜追跡マウスを用いて、胎生期マウス顎下腺幹細胞の多分化能を評価する。次に、single cell-RNA seqを用いて、細胞系譜に特異的な転写因子を網羅的に解析する。さらに、マウスES細胞から作出した唾液腺オルガノイドを応用して転写因子の機能を解析し、胎生期唾液腺における細胞系譜制御因子を同定する。当該研究で用いられた手法は、正常唾液腺の発生機構の解明のみならず腫瘍化起原細胞の探索や適応創薬のスクリーニングなどに応用可能であると期待される。
|
研究成果の概要 |
本研究では、マルチカラー細胞追跡マウスを用いて胎生期顎下腺組織における幹細胞ヒエラルキーの有無について検証した。結果として、胎生13.5日には2系統への分化を示すbipotent stem cellの存在が、また、生後を含めて胎生16日以降のマウスの顎下腺においては、1系統のみへの限られた分化を示すunipotent stem cellが主体をなすことが明らかとなった。したがって、3系統の唾液腺実質細胞全てを作出するmultipotent stem cellは胎生13.5日以前に存在することが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唾液腺は、導管上皮細胞、腺房細胞および筋上皮細胞の3系統の細胞よりなり、これまで介在部導管に存在する多分化能を有する幹細胞により3系統すべての細胞供給がなされていると考えられてきた。しかしながら、成獣マウス唾液腺においては、分化した細胞が個別に細胞を供給していることが明らかとなり多分化能を有する幹細胞は存在しないことが報告された。一方、本研究では、マウス胎生期唾液腺において幹細胞が段階的に多分化能を消失することが示された。本研究により得られた結果は、唾液腺障害に対する細胞治療の移入ソースの開発に極めて有用な情報となると考えられる。
|