研究課題/領域番号 |
19H03835
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小笠原 康悦 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (30323603)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | アレルギー / 金属アレルギー / T細胞 / 金属 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、歯科治療で用いられている歯科金属材料が一因であるとの報告もある金属アレルギーにおいて、新規診断・治療法の開発を目指す研究である。現在、金属アレルギーは、パッチテストが有用な診断法ではあるものの、生体侵襲性があるため、新規診断法の開発が望まれている。そこで、これまで申請者らの実験動物を用いた金属アレルギーの研究を発展させて、診断・治療に役立つ金属反応性T細胞受容体を特定することで新規診断・治療法の開発基盤を構築する計画である。
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研究成果の概要 |
パラジウムアレルギーの発症の分子機構の解明を行った。抗原提示細胞の細胞培養の環境下で、パラジウム溶液を添加すると、抗原提示細胞上のMHC class Iの発現低下と再発現が起こることを発見した。また、MHC class Iの発現低下と発現回復の過程で、抗原ペプチドに変化があり、通常発現しないはずのペプチドに置換されることを見出した。さらに、パラジウムによる抗原ペプチド置換によりアレルギー抗原が発現し、アレルギー性T細胞が活性化されることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでパラジウムアレルギーの病因は不明だったため、パラジウムアレルギーの治療は、原因金属の置換や抗炎症薬投与などの対症療法にとどまっていた。本研究での成果をもとに、パラジウムによるMHCクラスIの一過性の細胞内在化を抑制すること、抗原ペプチドの置換を防ぐこと、などで、パラジウムアレルギーの新しい治療法が開発できると期待される。
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