研究課題/領域番号 |
19H03840
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江草 宏 東北大学, 歯学研究科, 教授 (30379078)
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研究分担者 |
新部 邦透 東北大学, 大学病院, 講師 (50468500)
山田 将博 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (90549982)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | iPS細胞 / オルガノイド / 骨 / 軟骨 / 歯胚 / 自己組織化 / 生体機能チップ / 歯科補綴学 / 骨機能チップ |
研究開始時の研究の概要 |
歯を失った後の顎堤吸収や骨再生の「個人差」は補綴・インプラント治療に大きな影響を与える。本研究では,生体組織を疑似した骨オルガノイド培養系を用いることで,患者個人の骨代謝・骨再生を試験管内に再現し,術前診断に活用する技術基盤の構築を目的とする。そのために,患者の体質を反映するiPS細胞を用いた骨の生体機能チップ(Organ-on-a-chip)開発を試み,“Precision Prosthodontics(高精度補綴歯科治療)”への道筋を探索する。
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研究成果の概要 |
近年、臓器レベルの細胞機能を試験管内で模倣して再現する生体機能チップの技術が注目されている。本研究で我々は、硬組織の生体機能チップの開発を目指し、iPS細胞を用いた骨/軟骨/歯オルガノイド培養系の確立に取り組んだ。iPS細胞を微小空間で培養することで細胞凝集塊を形成させ、骨様組織を導く技術や、振盪培養を応用することで、試験管内で軟骨細胞塊の分化を促進し、骨/軟骨複合体を導く技術を見出した。また、iPS細胞の段階的な分化誘導によりエナメル芽細胞を得る方法を確立した。本研究成果は、今後の生体機能チップの製作に寄与し、患者硬組織を試験管内に再現する精密補綴歯科医療の基盤技術に繋がることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、個人差を適切な治療法の選択に利用する精密医療の有用性が認識されており、個人差の術前診断に向けたヒトの病態・体質を試験管内で再現・評価するモデル(オルガノイド)の開発が重要となっている。本研究は、万能細胞として知られるiPS細胞を利用して、試験管内で骨、軟骨、歯のオルガノイドの作製技術を検討したものであり、その成果は顎の骨や歯の個人差を分子生物学的に検出する基盤技術に繋がることが期待される。
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