研究課題/領域番号 |
19H03842
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
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研究分担者 |
窪木 拓男 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00225195)
宝田 剛志 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30377428)
ハラ エミリオ・サトシ 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (40779443)
渡辺 亮 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (60506765)
秋山 謙太郎 岡山大学, 大学病院, 講師 (70423291)
淺田 騰 岡山大学, 大学病院, 研究准教授 (70803055)
枝松 緑 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (10735343)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | BMP-2 / 骨形成 / 骨吸収 / 1細胞解析 / 骨髄 / 口腔インプラント / 骨形成・抑制メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
BMP-2は,有効な骨再生療法を提供するとして大変期待されている.一方,我々は,骨髄腔内にBMP-2を投与すると逆に,骨形成が抑制され,骨髄腔が拡大するという大変興味深い知見を得た.本申請研究では,①骨髄細胞のシングルセル解析にて,BMP-2投与による骨形成抑制・骨髄腔拡大に関わっている細胞を抽出し,②これら候補細胞が,BMP-2投与下で骨髄ニッチや骨髄腔の維持にどの様にして関わっているのかを解析する.そして,上記の解析より,③骨髄ニッチや骨髄腔の維持に関わりが深い細胞や分子を抽出し,その欠損マウスを用いてBMP-2にて骨形成が誘導可能か検証し,骨髄腔の維持に関わる細胞やその分子を同定する.
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研究成果の概要 |
組織再生において,BMP-2は,その非常に強力な骨芽細胞分化誘導能,異所性骨形成能により広く研究が進められ,すでに世界的に臨床応用が開始されている.一方,我々は,BMP-2は骨髄内において骨形成を抑制することを明らかにしてきた.しかし,BMP-2による骨形成抑制メカニズムは未だ不明である.そこで,BMP-2によって形成される骨を詳細に解析した.1細胞解析の結果,BMP-2誘導骨には,造血機能を有した骨髄が形成されていることが明らかとなった.以上の結果より,BMP-2は臓器としての骨髄形成能を有するため,骨髄内ではその空間確保のために,骨形成が抑制された可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BMP-2が臨床応用され,10数年が経過し,その有効性と共に様々な副作用が報告されるようになった.その一つが,BMP-2による骨溶解/吸収作用である.また,Jeppsonらは,BMP-2をラット大腿骨周囲に移植した場合,骨形成を抑制する事を報告しており (Acta Orthop Scand, 1999),臨床医,基礎研究者共にBMP-2の骨吸収作用に長年疑問を抱いていた.そのため,BMP-2による骨髄での骨吸収メカニズムが明らかになれば,その機能を抑制する中和抗体や活性化することができる因子を同定し,新たな治療法の開発に繋げると考える.
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