研究課題/領域番号 |
19H03846
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
柳川 徹 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10312852)
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研究分担者 |
田渕 克彦 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20546767)
蕨 栄治 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
山縣 憲司 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00420084)
内田 文彦 筑波大学, 医学医療系, 講師 (70736008)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | p62 / シャトリング / 口腔癌 / 口腔がん |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、p62の口腔癌の発癌における役割を調べるために、とくにp62の核-細胞質シャトリングに着目し、ゲノム編集を用いてp62の核排出シグナル(NES: Nuclear export signal)に遺伝子操作を加えることによってp62の核排出をON/OFFにできるノックインマウスを製作し、生体内でp62の核移行に障害が起きた際のマウスの発癌の変化の検討と、ヒトの臨床検体の前癌病変におけるp62の局在に異常がないかを免疫組織学的に検討して、p62の核-細胞質シャトリングが口腔癌の発癌において果たしている役割を探る。
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研究成果の概要 |
本研究ではp62の口腔癌の発癌における役割について、p62の核-細胞質のシャトリングに注目して、p62の細胞内の局在が発がんにどのように影響を及ぼすかについての解析をおこなった。レプトマイシンB処理で核排出の機能を止めたところ核へのp62の集積が認められ、核排出シグナルと核局在シグナルに変異を加えたマウスを制作して表現型を解析したところ腎臓の足細胞に異常を認めた。また、白板症の臨床検体のサンプルを用いて、p62の核内局在と臨床指標・病理学的形態の関連を検討したところ、上皮異形と有意に関連することが証明された。以上からp62の局在の異常が発癌に関連しうると推察された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではp62という選択的オートファジー(自食作用)を行う物質が口腔癌の発癌にどのように働いているかを、p62の核-細胞質の移動に注目して解析をおこなったところ、核排出シグナルと核局在シグナルに変異を加えたマウスを制作して表現型を解析したところ、核排出シグナルに異常があると細胞に異常を認め、また、前癌病変である白板症との関連を人の病理検体を用いて調べたところ、上皮異形と有意に関連することが証明されたため、p62の細胞内の局在が発癌に重要な役割をしていることが考えられた。
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