研究課題/領域番号 |
19H03855
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
太田 嘉英 東海大学, 医学部, 教授 (60233152)
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研究分担者 |
木村 穣 東海大学, 医学部, 客員教授 (10146706)
田嶋 敦 金沢大学, 医学系, 教授 (10396864)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / トランスクリプトーム解析 / 遺伝子解析 / NOTCH / PDXモデル / NOTCH1 / DNAシーケンス / RNAシーケンス / 大規模細胞変異解析 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔扁平上皮癌(以下、OSCC)は治療や診断の開発が進んでおらず、手術療法が主であるが、これに伴う機能障害や醜形に悩まされることがしばしばあるOSCCも他のがんと同様に、遺伝子異常が発癌、進行に関わっていると考えられているが、その詳細は明らかになっていない。そのため、OSCCの遺伝子異常のプロファイルを手術で切除した標本を用いて明らかにし、その遺伝子異常がどのように関わっているのかを明らかにする。また、患者腫瘍移植マウスを用いて、OSCCの病態について解明することを目標とする。
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研究実績の概要 |
口腔扁平上皮癌(OSCC)の特異的なバイオマーカーや標的分子は同定されていない。申請者らは、本邦で初めてのOSCCの大規模体細胞変異解析を行い、NOTCH1およびFATファミリー1を中心に発がん候補遺伝子の変異を発表した(BBRC 2014など)。さらに、OSCC患者より発見した複数の変異型NOTCH1発現細胞を樹立し、野生型では腫瘍化に、まず1種の変異型では腫瘍抑制に機能することを報告した(Oncol Rep 2017)。固形腫瘍でのNOTCH経路は腫瘍化・腫瘍抑制化双方の報告があるが、申請者は現在のところ腫瘍化因子と捉え、NOTCHはOSCCの標的因子となり得ると考えている。 生体レベルでのNOTCHの腫瘍原性を明らかにすることを目的とし、患者腫瘍移植マウス(PDX)モデルの樹立を行う。移植する臨床標本に対する網羅解析をまず行い、遺伝学的なプロファイルを解明する。これにより、遺伝学的プロファイルが明らかとなった腫瘍のPDXモデルを樹立することができ、生体再現性の高いtranslational researchを行うことが出来る。次に、樹立したPDXモデルを用いて、NOTCHを中心としたin vivoでの機能解析を行う。最終的には、OSCC新規治療法開発を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
PDXモデルの樹立を年間30例を目標として行っているが、現時点で30例までは達していない。マウスの樹立が遅れているため、in vivoの解析も遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
現在PDXに用いるマウスはnudeマウスを用いている。これを用いて樹立を継続していくが、もし樹立が困難な場合は、免疫不全状態がより高度なNOGマウスやScidマウスを用いることで対応する。In Vivoの解析に関しては、マウスの樹立状態に左右されるため、樹立が出来次第解析を開始していく予定である。まずはPDXモデルマウスの腫瘍のDNAとドナーである患者の腫瘍DNAの遺伝子変異解析から開始する。
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