研究課題/領域番号 |
19H03863
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹下 徹 九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50546471)
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研究分担者 |
松元 幸一郎 九州大学, 医学研究院, 准教授 (60325462)
二宮 利治 九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
古田 美智子 九州大学, 歯学研究院, 講師 (20509591)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 口腔常在微生物叢 / 舌苔 / COPD / 16S rRNA / 16S rRNA遺伝子 / 呼吸器 / マイクロバイオーム |
研究開始時の研究の概要 |
呼吸器における慢性炎症は気流制限を引き起こし重症化すれば呼吸不全から死に至る。COPDと呼ばれるこの疾患の原因は喫煙がよく知られているがその他の炎症誘発因子の特定と対策も急がれている。本研究では我々が常時大量に飲み込んでいる口腔常在微生物叢に着目し、その量や質の悪化と発症・増悪との関連を検討する。重症COPD患者と健常地域住民との舌苔微生物叢大規模比較解析からCOPD関連微生物叢パターンを解明するとともに、微生物叢管理法の構築を目指し唾液中の微生物叢制御成分を特定する。本研究の結果は舌苔微生物叢管理という全く新たな視点からの慢性呼吸器疾患予防アプローチの構築にむけた重要な礎となる。
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研究成果の概要 |
本研究では微生物DNAを分析する網羅的細菌群集解析法を用いて慢性閉塞性肺疾患と舌苔微生物叢との関連の検討を行った。地域在住高齢者を対象とした調査により舌苔微生物叢の総細菌量が多い者において本疾患の主症状である気流制限の頻度が喫煙の影響を考慮しても有意に高いことを明らかにした。特に優占種の一つであるPrevotella melaninogenicaの量が多いほど気流制限の頻度が高い傾向を認めた。本研究により舌苔微生物叢の状態悪化と慢性閉塞性肺疾患との関連の存在が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は口腔内表面から剥がれ落ちた大量の常在細菌を唾液とともに常時飲み込んでいる。これらの細菌の一部が微量ながら気道にも流入していることが近年明らかとなってきた。本研究ではこうして微小誤嚥される口腔微生物の主要な供給源である舌苔微生物叢の量および組成と肺機能との関連の存在を明らかにした。本研究により口腔管理による舌の常在細菌叢の制御が肺の健康維持に役立つ可能性が示された。
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