研究課題/領域番号 |
19H03873
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塚原 高広 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 客員共同研究員 (90328378)
|
研究分担者 |
夏原 和美 東邦大学, 看護学部, 教授 (00345050)
後藤 励 慶應義塾大学, 経営管理研究科(日吉), 教授 (10411836)
古澤 拓郎 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (50422457)
新本 万里子 国立民族学博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 外来研究員 (60634219)
田所 聖志 東洋大学, 社会学部, 教授 (80440204)
吉井 亜希子 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00778699)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2019年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
|
キーワード | 医療サービス / 医療経済学 / 医療人類学 / パプアニューギニア / 医療政策 / ユニバーサルヘルスカバレッジ / ヘルスサービスリサーチ |
研究開始時の研究の概要 |
ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ (UHC) は、2012年の国連総会にて全会一致で採択された地球規模の開発目標である。2030年までに達成すべき開発アジェンダである持続可能な開発目標のターゲットにも含まれており、資源制約のある開発途上国においては、供給する医療サービスの範囲とその質を定めることが急務である。そこで、急性感染症と非感染性疾患の二重疾病負荷をかかえるパプアニューギニアの無医地区をモデルとして、実効性のある一次医療サービスの範囲と質を、人類学・医学・経済学を融合した学際的手法により解明する。
|
研究成果の概要 |
急性感染症と非感染性疾患の二重疾病負荷をかかえるパプアニューギニア農村部にて、実効性のある一次医療サービスの範囲と質を学際的手法により解明することを目指した。新型コロナウイルス感染症の蔓延のため調査の実施は困難を極めたが、以下のような成果を得た。(1) 住民が認識している問題となる疾患は、喘息、乳がん、子宮がん、結核であった。(2)医学調査から乳児および成人女性の貧血改善がニーズであることが明らかとなり、食事調査からはエネルギー、糖質、タンパク質の摂取量不足が示唆された。(3)既存の医療サービスである急性感染症治療および施設分娩の利用促進には、時間費用の削減が有用であると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は、開発途上国農村部においても、医療サービス利用を阻む障壁として時間費用が重要であることを示したことである。社会的意義は、人類学者と医学者が共同で調査を行うことで、地域の医療問題の解決に資する基本的な資料を収集することができ、また、地域特性を考慮した上で導入を進めるべき医療サービスを絞り込めたことである。さらに、これらの医療サービスを導入する際の質と量を決めるためには、医療経済学的研究を進める必要がある。
|