研究課題/領域番号 |
19H03916
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
小湊 慶彦 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30205512)
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研究分担者 |
窪 理英子 群馬大学, 医学部, 技術職員 (40747127)
高橋 遥一郎 筑波大学, 医学医療系, 教授 (50640538)
佐野 利恵 群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (70455955)
早川 輝 群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (90758575)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | ABO遺伝子 / ABO式血液型遺伝子 / オドランド結合蛋白遺伝子 / オドラント結合蛋白遺伝子 / OBP2B遺伝子 / ABO血液型 / 遺伝子発現 / ABO式血液型 / 転写調節 / 血液型抗原 / 白血病 |
研究開始時の研究の概要 |
培養細胞を用いたゲノム編集により、CTCF結合サイトまたはエンハンサーを欠失した細胞を作製し、 網羅的な遺伝子解析やABO遺伝子と周辺遺伝子の個別な発現解析から、ABO遺伝子の発現制御をクロマチンレベルで理解し、また、血液型抗原減少を認める白血病患者におけるABO遺伝子発現減少の原因変異を調べることによって、遺伝子発現に関わる転写因子を特定する。これらによって、ABO遺伝子の転写調節機構を明らかにし、①ABO式血液型の遺伝子診断方法の確立、②がん細胞における血液型変換の原因、③ABO式血液型が影響を与える疾患や血液型不適合臓器移植での拒絶反応の予防法の開発等の臨床上の諸問題の解決を目指す。
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研究成果の概要 |
ABO血液型は、赤血球上のA抗原・B抗原と血清中の抗A抗体・抗B抗体からなるシステムであり、その型判定は安全な輸血医療に必須である。ABO血液型は20世紀初頭に発見され、抗原の糖鎖構造が解明され、ワシントン大学バイオメンブレン研究所の山本文一郎博士らが遺伝子構造を報告した。その後、我々が転写調節機構の解明を進め、細胞非特異的プロモーター、赤血球系細胞特異的転写活性化領域、上皮系細胞特異的転写活性化領域を同定し、亜型をがそれらのDNA変異に基づくことを明らかにし、また、癌細胞や白血病においては転写調節因子の変異やDNAメチルによって抗原減少に至ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ABO遺伝子の転写調節機構が解明されたことにより、ABO遺伝子の転写調節領域とコード領域の解析が血液型検査に応用されるところとなり、赤血球表面上の血液型抗原量が減少する亜型に対する遺伝子解析がより精度を増すこととなった。一方、白血病患者においては血液型検査においてオモテ試験とウラ試験の不一致である例が経験されるが、ABO遺伝子の転写調節機構の解明によりその原因が明らかにされてきた。以上は、安全な輸血医療に貢献するものとなっている。
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