研究課題/領域番号 |
19H03926
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
細田 泰子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00259194)
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研究分担者 |
片山 由加里 同志社女子大学, 看護学部, 准教授 (10290222)
土肥 美子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (10632747)
勝山 愛 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 講師 (10933327)
根岸 まゆみ 静岡県立大学, 看護学部, 講師 (40816352)
北島 洋子 宝塚大学, 看護学部, 教授 (90582875)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 臨床学習環境 / 臨床判断 / ルーブリック / 看護学習者 / 支援プログラム / 教育指導者 / 人材育成 / 国際情報交換(アメリカ合衆国) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、看護学習者の臨床判断の発達を評価する「ラサター臨床判断ルーブリック(Lasater Clinical Judgment Rubric)日本語版」の妥当性を検討し、このルーブリックを教材にして臨床判断を拓く評価と臨床学習環境づくりに貢献できる教育指導者を支援するプログラムを開発することを目的とする。看護学習者の育成において彼らの学びに関わる教育指導者を支援する必要があり、教育指導者が組織あるいは個人の活動を通して培ってきたナレッジをもとに、看護学習者の臨床判断を開拓する評価と臨床学習環境の創出を支援する教育モデルを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、看護学習者の臨床判断の能力開発に活用できるようにラサター臨床判断ルーブリック(Lasater Clinical Judgment Rubric, 以下LCJR)日本語版の妥当性を検討し、臨床判断を拓く評価と臨床学習環境づくりに貢献できる教育指導者を支援するプログラムを開発することである。2022年度は、昨年度に実施した調査結果をもとに研究者間でプログラムの方針および内容を検討し、構成したプログラムを実施した。 便宜的に抽出した近畿圏の医療機関に依頼し、1)各部署で看護学生や新人看護師の教育指導を行う看護職、2)看護師長以上の管理者ではないこと、3)看護学生及び新人看護師の教育指導の経験があることを条件とし、チラシのQRコードから申込フォームにアクセスする方法で教育指導者を募集した。28施設に所属する教育指導者71名から研究参加の同意を得た。研究参加者の希望日程と事前の質問紙調査の結果から背景が均質になるように介入群35名と対照群36名に割り付けた。 両群ともにLCJR日本語版を用いた「臨床判断コンピテンシー開発セミナー」を実施し、LCJRの開発者(動画)及び日本語版作成者(対面)による講義を行った。介入群はセミナー終了後に「臨床学習環境づくりワークショップ」を実施し、看護学習者の臨床判断コンピテンシーを高めるために、施設の異なる教育指導者やファシリテーターとの共同作業を通して臨床学習環境について認識していることを分かち合い、省察することを目的としたワークショップを行った。ワークショップ後、介入群はLINEオープンチャットを開設し、2ヶ月間フォローアップをした。プログラムの終了後及び2ヶ月後に質問紙調査を実施した。プログラムの実施では介入群2名と対照群3名が不参加となり、事後の調査でそれぞれ1名が脱落した。今後、介入群32名と対照群32名を対象に分析を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
5年間の研究期間において、以下の5点: 1)本邦における看護学習者の臨床判断の評価基準という観点から、LCJR日本語版の妥当性の検討、2)看護学生や新人看護師における臨床判断の能力開発や臨床学習環境づくりの支援への教育指導者のニーズ分析、3)グローカルな視座から看護学習者の臨床判断を拓く評価と臨床学習環境づくりに貢献できる教育指導者を支援するプログラムの構成、4)プログラムの方針の決定と計画(Plan)、実施・運用(Do)、点検・是正(Check)、見直し(Action)のPDCAサイクルの検討、5)教育指導者を対象にLCJR日本語版を教材に用いたプログラムの実施と評価を行うことを目指している。 2022年度は、教育指導者を対象とする臨床学習環境づくり支援プログラムを実施した。支援プログラムでは、介入群と対照群の双方にLCJR日本語版を教材に用いた「臨床判断コンピテンシー開発セミナー」を実施した。加えて、介入群には看護学習者の臨床判断の能力開発を促進する「臨床学習環境づくりワークショップ」を行い、介入後にLINEオープンチャットを利用し、2ヶ月間のフォローアップを実施した。 教育指導者を対象とする臨床判断の能力開発や臨床学習環境づくりの支援のニーズ調査の分析を進め、研究結果を学会で発表し、日本看護学教育学会(第32回学術集会)において最優秀演題賞、優秀演題賞、日本看護科学学会(第42回学術集会)において優秀演題抄録賞を受賞した。また、本調査の研究成果の論文投稿を行い、日本医学看護学教育学会誌に原著として掲載された。本研究の概要を紹介するホームページを更新した (URL:http://www.nursing.osakafu-u.ac.jp/~hosoday/19h03926/)。 本研究は当初の計画に従い、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的を達成するため、以下の推進方策を実施する。本研究の成果を国内外の学会発表および専門誌への投稿、講演、教育活動を通して広く周知し、ホームページを用いて社会に向けて公表する。本研究を遂行する過程では、随時、国内外の看護教育学を専門とする研究協力者より支援を得ることとする。 1. 2023年度は、看護学生が実施したシミュレーションを対象にLCJR日本語版の信頼性と活用可能性を検討した結果から論文を作成し、専門誌に投稿する。 2. 看護学生や新人看護師における臨床判断の能力開発や臨床学習環境づくりの支援に関する教育指導者のニーズを検討する。2023年度は、更に分析、検討を進め、学会発表を行い、専門誌に投稿する。 3. 2022年度にグローカルな視座から看護学習者の臨床判断を拓く評価と臨床学習環境づくりに貢献できる教育指導者を支援するプログラムを構成し、実施した。2023年度は、事前調査、終了後調査、終了2ヶ月後調査について、介入群と対照群の群間比較及び各群の経時比較を実施し、ワークショップやLineオープンチャットの成果物の検討、自由記述の質的記述的分析を行うことにより、教育指導者に向けた臨床学習環境づくり支援プログラムの効果を明らかにする。
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