研究課題/領域番号 |
19H03935
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
片岡 純 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (70259307)
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研究分担者 |
尾沼 奈緒美 愛知県立大学, 看護学部, 講師 (00295627)
吉田 彩 中京学院大学, 看護学部, 講師 (10440249)
百瀬 由美子 日本赤十字豊田看護大学, 看護学部, 教授 (20262735)
森本 悦子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (60305670)
広瀬 会里 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (90269514)
内村 栞 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (00981705)
田中 里佳 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (60850170)
近藤 三由希 愛知県立大学, 看護学部, 助教 (20805676)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | がん薬物療法 / 高齢者 / 看護師育成プログラム / 看護実践能力 / 教育プログラム / がん看護 / 育成プログラム / 看護実践力 / がん / 薬物療法 / 看護師 / 養成プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
①がん薬物療法を受ける高齢がん患者の質の高い療養過程を支援するために、看護師が獲得する必要がある看護実践能力を明確にし、②高齢者の総合的機能の特徴と個別性を踏まえた高度な病態判断力と臨床推論力を育むための知識と、ベストプラクティスを集積することで、看護実践能力を高めるために必要な教育内容を抽出する。そして、抽出された教育内容をもとに、看護師育成プログラムを構築する。獲得すべき看護実践能力ごとにサブプログラムを構成し、評価は、病態判断・臨床推論力を育むための知識、看護実践能力について学修者の自己評価、および演習や実習の目標到達度に対するプログラム提供者による評価とする。
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研究実績の概要 |
2021年度は、デルファイ法2回目の調査協力同意が得られた103名に質問紙を配布した。1回目の質問紙調査結果の分析は、対象者のコンセンサスが得られたと判断する基準を80%とした。適切性・重要性の項目で「4」「3」の回答が80%以上得られた看護実践能力を2回目の質問紙調査の調査項目とした。2回目は、「がん薬物療法を受ける高齢がん患者の質の高い療養生活を支援するために、『教育プログラムによって』看護師が獲得する必要がある看護実践能力」として、「とても必要である」~「全く必要でない」の5段階で評価を依頼した。2回目の分析手法は「5:とても必要である」「4:やや必要である」の回答があわせて80%以上を、教育プログラムによって看護師が獲得する「必要」がある看護実践能力としてコンセンサスが得られたと判断する基準とした。 調査の結果、1回目の対象者は128名(有効回収率25.6%)であった。2回目の調査に同意した97名に質問紙を送り75名(回収率77.3%)から回答を得た。1回目調査では、64項目すべてにおいて「4:とても適切/重要」「3:やや適切/重要」である回答が合わせて80%以上であった。実施可能性・難易度ともに「4:必ず実施できる/まったく難しくない」「3:やや実施できる/あまり難しくない」の回答が80%に満たなかった項目は、「高齢者のがん薬物療法に関する意思決定支援」「有害事象による高齢者の生活の支障のアセスメント」「専門職との協働」「有害事象に対するセルフケア支援」等に関する35項目であった。2回目は64項目すべてにおいて、「必要」とする回答が80%以上であった。 この結果から、看護実践能力64項目すべてが適切ならびに重要と評価されたことから全項目を教育内容に含めることが妥当であり、教育プログラムの内容に位置づけることにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
デルファイ法による質問紙調査は2020年度に実施することを予定していたが、COVID-19の第3波が収まるまで調査の実施を見合わせた。そのため、調査開始が遅くなり、その影響で2021年度の進捗も当初のスケジュールから遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
デルファイ法で明確にした看護実践能力を獲得するためのプログラムを作成する。プログラムは、獲得が必要な看護実践能力ごとにサブプログラムを構成する。サブプログラムは、①学修目標(獲得すべき看護実践能力)、②到達目標(看護実践能力を構成する具体的実践能力)、③学習内容として、看護実践能力獲得に必要な知識(講義)、看護実践能力獲得に必要な演習、学んだ内容を臨床実践の中で展開する実習で組み立てる。学習内容には、第2段階で抽出した教育内容を含める。また評価用のチェックリストを作成する。評価項目は、①病態判断力と臨床推論力を育むための知識(認知領域)、②看護実践能力(精神運動領域)、③がん看護に対するモチベーション(情意領域)に関するチェックリストを用いた学修者の自己評価、および演習や実習の目標到達度に関するプログラム提供者による他者評価とする。さらにプログラムの運用方法の手順も作成する。作成したプログラムの妥当性と実現可能性について、専門家会議で検討する。
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