研究課題/領域番号 |
19H03947
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 山梨県立大学 |
研究代表者 |
宗村 弥生 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (10366370)
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研究分担者 |
小川 純子 淑徳大学, 看護栄養学部, 教授 (30344972)
水野 芳子 東京情報大学, 看護学部, 准教授 (20730360)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 小児循環器 / 看護実践力 / 看護師教育 / オンライン教材 / 小児看護 / 小児循環器看護 / 先天性心疾患 / 看護実践 / オンライン研修会 / webサイト / 学習プログラム / 看護教育 / オンライン研修 / web教材 / web学習 / 循環器疾患 / 学習システム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、研究者らのこれまでの調査で明らかにした、小児循環器看護に必要な教育内容と教育の実態、ニーズをエビデンスとして、看護師のための学習システムを構築する。 小児循環器看護に携わるあらゆるレベルの看護師が簡便にアクセスできるよう、ネット環境を利用した情報交換の場、web受講が可能な研修会、実践に必要な基礎的知識学習、事例を用いたアセスメントトレーニング、教育リーダーの育成等の内容で構成する。 さらに、構築された学習システムは、循環器疾患の子どもの看護実践力を高めるものとして適切か、ホームページへのアクセス数やwebアンケート、ミニテストなどから学習システムとしての妥当性を検証する。
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研究実績の概要 |
1)研修会の開催:新型コロナウィルス感染拡大のため、今年度も対面での研修会は見送りとなったが、オンライン形式で4回の研修会を開催した。ライブ開催の後、1か月間オンデマンド配信を行った。視聴者へのwebアンケートではすべての回で9割以上の参加者が「理解できた」「実践に役立つ」と評価した。視聴者からの要望をもとに、申込方法の変更、オンデマンド視聴期間の開設、参加証明書の発行など、システムの改善を行った。これら研修会申込しくみの改善により「視聴方法がわからない」などのトラブル問い合わせが減少した。参加者の背景では全国各地から、経験年数は3年以下が最も多く、そのほか20年以上のベテラン層まで様々であった。オンラインでの開催は、遠隔地の看護師にも研修の機会が確保されることになるというメリットがあった。研修会テーマは5月「正常な心臓の構造と機能を理解しよう」、8月「術後急性期における先天性心疾患の看護を考えよう」、12月「フォンタン手術を受けた患者の看護を考えよう」、3月「心臓病の子どもの鎮静について考えよう」で、毎回のライブ参加者約100名、オンデマンド配信申込者は約500名だった。 2)学習サイト(カテ子ネット http://kateko.net)の教材作成:Q&Aコーナーの看護に関する項目を追加した。毎回のオンライン研修会では、研修会広報時と研修会中にウェブサイトの活用方法を案内した。開催ごとにサイトの閲覧数と会員登録数は増加しており、2022年1月末時点の会員登録者数は540名である。 3)研究メンバー会議:研修会準備には4-5回のweb会議で内容を検討した。講義内容は講義担当の研究協力者が教材を作成し、討議しながら研修に含める内容や用語をすり合わせて作り上げていった。 アンケート集計の分析や学会発表に向けての演題登録について、web会議を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年度、オンラインに変更して開催した研修会が好評だったため、今年度もオンラインでの研修会を4回開催した。毎回多数の参加者数があったこと、受講後のアンケートからニーズを満たしているものと評価できた。 昨年度コロナ感染拡大によって中止となった対面での研修会を計画し、小児循環器看護の教育リーダーの育成研修・情報交換会の開催、情報交換の継続を研修会の目的とし、HP上で教育的立場にある看護師の希望者を募り、院内教育や困難事例について情報交換の場する予定であった。さらに年度後期には、経験年数や経験度に応じたレベル別の対面での研修会を計画していた。この研修会では、事例を基にしたロールプレイ(模擬体験)などの演習型の研修とし、遠隔地からもweb受講可能にする予定であった。しかし、今年度も新型コロナ感染拡大により研究対象者である看護師の先の予定が立ちにくいことや感染予防の観点から、県外への移動を伴う場所での開催が今年度も難しかった。これらの計画を次年度に延期せざるを得ないため、やや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
1)対面での交流会 教育について:コロナ禍で実施できなかった対面での研修会を開催し、参加者と双方向で心臓病の子どもの看護についてディスカッションをする。 対象者はある程度経験のある看護師とし、異動や新人看護師への教育方法や、鎮静についてなど、テーマを絞って開催する。 2)研修会のオンデマンド活用:第1~6回の研修会のオンデマンド配信を研究的に行う。学習効果をみるために、視聴方法や期間、視聴対象者をどのように設定するかを検討する。年度前半に新型コロナ収束が見込めないようであれば、2)のオンライン開催を充実させる方向とし、連続した開催とオンデマンド配信スケジュールを組み、参加者への広報を早めに行う。 3)webサイトの充実:引き続きサイト(カテ子ネット)の充実を図る。Web教材はフォンタン手術を受けた子どもの看護、心臓病のきほんの「ん」のコンテンツを完成すること、Q&Aの項目を追加する。webサイト業者と相談し、教材にアクセスしやすい仕組みに改善する。 4)成果発表:令和3年度の成果を、関連学会で発表する。今年度に引き続き、研究協力者である小児看護専門看護師と計画を実施する。(横山奈緒実:松戸市立総合医療センター、長谷川弘子:アイケアキッズ京都、笹川みちる:京都医療センター、村山有利子:聖隷浜松病院、栗田直央子:静岡県立こども病院)
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