研究課題/領域番号 |
19H03982
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 上武大学 |
研究代表者 |
井田 博史 上武大学, ビジネス情報学部, 教授 (20392194)
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研究分担者 |
竹内 成生 上武大学, ビジネス情報学部, 教授 (10329162)
関口 浩文 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20392201)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
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キーワード | 立位バランス / ヴァーチャルリアリティ / 予測性・代償性姿勢調節 / 経頭蓋磁気刺激 / 姿勢性恐怖 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は,ヴァーチャルリアリティの映像環境がどのように立位保持のバランス機能に影響するのかを解き明かし,またヴァーチャル呈示を利用したトレーニングにバランス機能の改善効果があるのかどうか,その可能性を探っていくことである.実験では,いわゆる「足がすくむ」ような感覚(姿勢性恐怖)を誘発するヴァーチャル高所を呈示して姿勢測定を行い,立位バランスを保持するための神経-筋活動の分析を中心に研究を進めていく.
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研究成果の概要 |
仮想現実(VR)における姿勢性恐怖と立位バランスの関係について,物理現実(PR)との比較により神経生理学的解明を試みた.片脚振り上げ動作では,VRはPRより大きな前脛骨筋の予測性姿勢調節(APAs)の筋活動を誘発することを示し,姿勢内乱応答への環境効果を明らかにした.また静止立位での経頭蓋磁気刺激(TMS)による前脛骨筋の運動誘発電位を調べ,VRで動員曲線最大傾斜が小さくなる皮質脊髄路興奮性の変調効果を指摘した.後方牽引解放外乱に応答する代償性姿勢調節(CPAs)においては,VRの環境効果は検出されなかったものの,低所と比べて高所で内側腓腹筋活動が大きくなる高さ効果を実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的には,筋運動生理学的測定(APAs-CPAs)や電気生理学的測定(TMS)を導入し,VR環境とそれと相同させたPR環境との比較をとおして,仮想現実の環境効果を解明しようとするところに意義がある.発展的には,VRにおける環境-心理-姿勢の機能的連結について,より多くの神経生理学的議論の契機となることが見込まれる.また,TMSを利用したVR環境効果の検証はほぼ未開拓といえ,この学術領域で世界をリードする研究成果の公開につながる.一方社会的な意義としては,次世代のVRトレーニング開発に向けて客観的な機能情報を提供することにより,臨床応用的なインパクトが期待される.
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