研究課題/領域番号 |
19H03984
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東北大学 (2022-2023) 東邦大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
海老原 覚 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90323013)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
15,470千円 (直接経費: 11,900千円、間接経費: 3,570千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 呼吸困難 / メンソール / テーラーメード / 間質性肺炎 / 呼吸リハビリテーション / リハビリテーション / 嗅覚刺激 / 咳衝動 / 多次元呼吸困難プロファイル / 咳嗽 / 光線治療 / アロマセラピー / レビー小体病 / αシヌクレイン |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの間質性肺炎の呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)は効果が一過性であり、生命予後を改善するまでには至らない。その原因は運動療法中に呼吸困難が強く出現し、生理学的な効果発現に必要な運動量を確保することが難しいことにある。近赤外線レーザー照射・胸部振動刺激・メンソール嗅覚刺激による呼吸感覚モジュレーションがそれぞれ健常人における実験的呼吸困難を緩和することを見出してきた。その成果を間質性肺炎患者に応用し、労作時呼吸困難の機序を解明すると同時に、呼吸困難による運動制限を回避しながら生理学的に有効なレベルの運動達成を可能とする新規呼吸リハプログラムの開発を行う。
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研究成果の概要 |
間質性肺炎患者における呼吸リハビリテーションの運動療法の生理的効用を、予後改善まで成できるための運動量を確保するために、不快な呼吸感覚修飾法を開発した。不快な呼吸感覚としては労作時呼吸困難をターゲットとした。間質性肺炎における呼吸困難はメンソールの嗅覚刺激により効率的に改善することを見出した。呼吸困難の質的プロファイル解析を行ったところ、メンソールは即時的感覚ドメインに作用しており、一方情動応答ドメインにおいては作用していないことが分かった。これはCOPDとの違いであるが、中枢性作用機序である吸気流量知覚においてはCOPDと同様に軽減することがわかった。これを活用し予後改善リハビリに繋げる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
誰もが運動が体にいいことをわかってはいるが、多くの人において運動習慣が定着しているとは言い難い。その理由の一つに、運動時の呼吸困難がある。同様なことが間質性肺炎患者にも起こっている。この呼吸困難をうまく制御できれば、人々はもっと快適に運動し、運動習慣が身につき、健康寿命の延伸に繋がる。今回我々はメンソールのにおいをかぎながら運動すると、かなりの呼吸困難改善効果があることをその機序とともに明らかにした。これは間質性肺炎や慢性閉塞性肺疾患などの病態のみならず、健常人やトップアスリートなどの肺疾患がない人も同様であった。よってメンソールの嗅覚刺激を上手に使用すれば、健康寿命の延伸に大きく寄与する。
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