研究課題/領域番号 |
19H04001
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
|
研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
中本 浩揮 鹿屋体育大学, スポーツ人文・応用社会科学系, 准教授 (10423732)
|
研究分担者 |
福原 和伸 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 助教 (10589823)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
|
キーワード | 知覚 / 予測 / 運動制御 / 運動学習 / スポーツ心理 / 熟達化 / 運動シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
スポーツにおける卓越した運動の遂行には,身体能力(筋力や持久力:末梢機能)に加え,情報処理能力(情報収集,予測,運動命令の企画・修正:中枢機能)の発達が不可欠である.特に,厳しい時間制約と高い不確実性を含むスポーツでは,「予測能力」を高度に発達させることが重要である.本研究では,他者の運動を自己の脳内でシミュレーションするという中枢機能に着目し,優れた予測を支えるメカニズムを明らかにする.また,大量データに基づく予測能力の診断基準を作成し,予測の量的発達 (予測精度の向上) と質的発達 (メカニズムの変化) の関係を明らかにし,予測の診断・処方システムの開発につなげる.
|
研究成果の概要 |
1秒にも満たない短い時間の中で,アスリートはどのようにして卓越した運動を実現しているのだろうか?本研究では予測能力に着目し,熟練アスリートの予測の仕組みを明らかにすることを目的とした.主要な発見として,熟練アスリートは,相手選手の動作から将来の結果を正確に予測できること (投球動作からボール軌道を予測する),その際,観察動作を自分自身があたかもおこなったかのように体験していることが明らかになった.また,予測の手がかりとなる動作情報だけに頼るのではなく,その他の情報も含めてうまく統合しながら予測していることが示された.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では熟練したアスリートが,1) 他者の動きの視覚情報ではなく,他者の動きに内在する筋運動感覚情報を手掛かりとして予測していること,2) 予測において動作情報は重要であり,他の情報と信頼度に応じて重みづけ統合され利用されることを示した.これらの知見はアスリートの卓越した予測のメカニズムの理解を進展させるものである. またこれらの知見は,予測能力を高めるためには,運動に伴う筋運動感覚とその結果の関係の学習経験が必要であること,予測手がかりとなるすべての情報を含む環境でのトレーニングが必要であることという現場に重要な知見をもたらすものと思われる.
|