研究課題/領域番号 |
19H04006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
一之瀬 真志 明治大学, 経営学部, 専任教授 (10551476)
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研究分担者 |
小野 弓絵 明治大学, 理工学部, 専任教授 (10360207)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | スポーツ生理学 / 生体医工学 / 循環調節 / 末梢血流量 / 光技術 |
研究開始時の研究の概要 |
運動開始時には,活動筋での急激な代謝亢進に応えるために活動筋への血流量が急増すると推測され,これは円滑な運動の持続を可能にする重要な機序であると考えられている.しかし,ヒトにおいて皮下深層部にある骨格筋組織の血流量を高い時間分解能で連続的に測定することは困難であるため,運動開始直後の活動筋血流量の時間変化は非活動組織の血流を含む導管動脈血流量の測定から推定するしかなく,実際の反応は不明である.本研究では,拡散相関分光法による血流計測を開発・改良し,活動筋組織における迅速な血流反応とそのメカニズムおよび運動トレーニングの影響を明らかにすることを目的とする.
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研究成果の概要 |
本研究では,従来の活動肢血流測定法では計測することができない運動開始直後の活動筋微小循環における血流の時間変化を測定するために,拡散相関分光法(DCS)を用いた新たな測定法を開発し,その有用性を検討するとともに,迅速な血流応答のメカニズムを調べた。開発したDCS血流計測技術により,単回の筋収縮によって惹起される迅速な血流増加反応の定量評価に成功した。さらに,活動筋での迅速な血流増加には筋ポンプ作用と代謝性因子が重要な働きを持つことを示した。また,骨格筋微小血管に加わる静水圧が上昇すると,筋収縮依存性および非依存性の血流増加が増強・加速されることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において開発・確立した拡散相関分光法を用いた単回筋収縮に対する血流反応計測法により,これまで検討することが困難であった活動筋微小血管における運動開始時の迅速な血流・血管応答を定量評価し,そのメカニズムを調べることが可能となった。本研究の成果は,活動筋微小循環における血流調節メカニズムの解明に貢献するとともに,運動による健康増進や安全で効果的なトレーニング法などを考えるうえでも有意義な知見となる。
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