研究課題/領域番号 |
19H04021
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59030:体育および身体教育学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
槌谷 和義 東海大学, 工学部, 教授 (50399086)
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研究分担者 |
樺山 一哉 大阪大学, 大学院理学研究科, 准教授 (00399974)
砂見 雄太 東海大学, 工学部, 准教授 (10709702)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 熱中症 / pHセンサ / 貼付 / 連続測定 |
研究開始時の研究の概要 |
マスコミや地方公共団体が熱中症に対する警戒を呼びかけているにもかかわらず、その死亡人数は増加の一途をたどっている。通常pH酸性側に調整されている体表面近傍にある細胞外液が、熱中症では長時間の体温上昇によって減少し、pHが0.1程度アルカリ性側に変化ことが知られている。本研究では、体表面のpHおよび温度を直接測定することで、死に至るケースが多い隠れ熱中症を検出できる皮膚貼付型熱中症フレキシブルセンサを開発することを主目的とする。具体的には、暑さ指数と個人レベルでの体表面の変化との関連性について考察可能な、連続的に生体情報の変化を観察できる皮膚貼付センサシステムの構築を目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は、PDMSをベースとした自立型ナノシート皮膚パッチにpH検出素子(アンチモン/酸化アンチモン、銀/ヨウ素酸銀)を配置した貼付型熱中症センサ(ナノシートセンサ)の開発に世界に先駆けて実施した。特に、センシング素子の構造および形態学的特性について研究し、高いpH感度と再現性を実現した。ナノシートセンサは、-43 mV/pHの線形的なpH応答を示し、使いやすく、簡単に作製可能で、さらには、高い感度、再現性、安定性を示した。また、開発したセンサが皮膚表面への接着性が良好であることも確認した。その結果、他の物理センサとは異なり、信頼性の高い製造と測定を可能にすることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
隠れ熱中症の最も支配的な要因は、細胞外液の浸透圧とpHの関係からも、明らかな脱水症状である。したがって、固体電極とナノシートで構成された貼付型熱中症フレキシブルセンサの開発により、脱水症状をより直接的かつ連続的にpHを測定できるようになれば、体表面でのpH変化と体温の連続測定により、今まで未知であったpHと温度との相関を深く理解することができ、隠れ熱中症を理解する上で学術的意義も大きい。本研究により、体表面に「貼る」フレキシブル性を持ったセンサで隠れ熱中症の進行具合を知ることができ、高齢者や児童だけでなく全ての年代の人にとって福音となる。
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