研究課題/領域番号 |
19H04026
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大和田 祐二 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20292211)
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研究分担者 |
香川 慶輝 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30728887)
宮崎 啓史 東北大学, 医学系研究科, 助教 (90803867)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | アストロサイト / ニューロン / 脂肪酸 / ミトコンドリア / オレイン酸 / エピゲノム / 脂肪酸結合タンパク質 / 脂質 / 長鎖脂肪酸 / ミクログリア / 脂肪酸結合タンパク質3型 / リンパ球 / マウス / 発達期栄養 / グリア―ニューロン連関 / 髄鞘形成 / 脂肪酸栄養 / 悪性グリオーマ / 胎児期栄養 |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪酸は、脂質の主要な基本骨格であり、脂質摂取の多寡により、様々な身体応答が惹起される。なかでも近年注目されているのが、高脂肪食ならびに長鎖脂肪酸摂取量により変化する脳内脂質恒常性(リポクオリティ)が、記憶・学習・情動などの脳機能以外にも、精神疾患をはじめとする様々な神経病態に関連する可能性である。本申請では、ニューロンとグリア細胞の機能的・構造的ネットワークに着目しながら、脂肪酸栄養によって変化する脳(神経系細胞)の脂質(リポ)クオリティを制御する分子基盤の解明と、その正常脳機能および精神疾患における病態生理学的意義を動物レベルで検証する。
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研究成果の概要 |
脳の高次機能や神経疾患と、栄養摂取との関連が指摘されているが、脂質が神経系に及ぼす作用の分子基盤は不明であった。本申請では、神経系細胞(ニューロンおよびグリア細胞)における脂質代謝の変化が、遺伝情報制御(エピゲノム修飾や神経可塑性制御に関連するのかを検証した。その結果、細胞内の脂質代謝やエネルギー産生が変化すると、グリア細胞のストレス応答や、ニューロンの可塑性に影響することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂質の摂取障害が、学習や情動などに影響を及ぼすことは栄養学的に古くから知られているが、脂質摂取の異常(あるいは脂質代謝関連遺伝子変異)と神経可塑性異常の関連性の解析は重要なテーマである。本成果は、脳機能に対する発達期栄養学的知見、すなわち発達期栄養障害仮説を起点にした脳機能や神経系疾患病態の関連理解に向けて重要な知見を提供する。未だ謎の多い精神疾患病態メカニズムの解明に向けて、新たな基礎的知見と治療アプローチを提供できると考える。
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