研究課題
基盤研究(B)
本研究計画は、遺伝背景が同一であるヒトとして一卵性双生児を対象とし、表現型に影響する遺伝因子と環境因子の関係を厳密に明らかにすることを目的とする。これらの表現型に及ぼす環境因子(エピゲノム因子)を、次世代の臨床検査や治療のターゲットの候補とする。アプロ―チ手段としては、表現型の相違に基づく探索とエピゲノム情報の相違に基づく探索を行う予定である。
疾患には遺伝要因と環境要因が存在するが、一般的にはそれぞれの要因が相互に関与しているため、遺伝要因・環境要因単独での影響を評価することは困難である。遺伝要因が同一である一卵性双生児を対象とすると、環境要因のみの影響を厳密に評価できることから、本研究では一卵性双生児の生活習慣病に関与する因子として、脂質代謝の制御に重要なアディポネクチンなどの臨床検査値を解析した。その結果、特定の遺伝的な背景をもつ双生児でのみ環境要因であるエピゲノム要因の影響がみられることがわかり、疾患の発症予測や治療に有用な成果が得られた。
疾患に関与する環境要因の解明は、疾患の予防、予後予測、治療に非常に有益である。しかも、特定の遺伝背景における環境要因の影響を解析することは、個別化医療(個別化診断、治療)のために必須である。本研究では一卵性双生児を用いることでこれらの解析を可能としたものであり、生活習慣病の発症、予後、治療過程で、環境要因がその個体に及ぼす影響をエピゲノムレベルで評価でき、その後の治療方針等の決定に応用できることとなり、学術的のみならず臨床現場で応用できる成果と言える。
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すべて 国際共同研究 (7件) 雑誌論文 (19件) (うち国際共著 9件、 査読あり 19件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (25件) (うち国際学会 8件、 招待講演 7件) 図書 (1件)
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