研究課題/領域番号 |
19H04049
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
立花 雅史 大阪大学, 大学院薬学研究科, 特任准教授(常勤) (80513449)
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研究分担者 |
小山 正平 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授 (80767559)
原田 和生 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授(常勤) (50397741)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | MDSC / パルミチン酸 / がん免疫 / 脂肪酸 / がん / 免疫 / 骨髄由来免疫抑制細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄由来免疫抑制細胞(Myeloid-derived suppressor cell; MDSC)は担がん病態下では抗がん免疫応答を抑制し、がんの増悪化を促進している。これまでに応募者らは、種々の脂肪酸の中でパルミチン酸のみがMDSC分化を阻害することを見出した。さらに、担がんマウスにパルミチン酸を多く含む飼料を摂食させた結果、有意にがんの進展が阻害されることを見出した。本研究課題では、パルミチン酸がMDSCの分化や免疫抑制機能に与える影響、ならびにその分子メカニズムを明らかにし、新規がん治療の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)は抗がん免疫系を抑制することでがんの増悪化を促進する。我々は、飽和脂肪酸であるパルミチン酸がMDSCの免疫抑制機能を減弱させることを明らかにしており、この減弱には脂肪酸取り込みトランスポーターであるCD36が重要であることを見出した。また、パルミチン酸をリガンドとする自然免疫受容体であるTLR2やTLR4のノックアウト(KO)マウスを用いた解析から、これらの分子の関与はないことを明らかにした。すなわち、細胞表面受容体(TLR2およびTLR4)からのシグナルではなく、細胞内へのパルミチン酸の取り込みが、MDSCの免疫抑制機能の減弱には重要であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題では、パルミチン酸の摂取によって、生体内免疫環境が抑制状態から活性化へと転換され、抗腫瘍効果に繋がる可能性を示している。これまでに、がん移植モデルマウスにおいて脂肪酸の摂食によるがん退縮効果が報告された例はなく、患者の栄養状態によってがんの進行速度や、がん治療薬の効果が変化することを示唆する興味深い知見である。本研究成果により、脂肪酸の重要性を明らかにすることができれば、治療薬としての脂肪酸の研究や、血中脂肪酸の量や種類に基づいた、免疫チェックポイント阻害療法の治療効果を規定するバイオマーカーとしての可能性を究明するための研究が発展していくと考えられる。
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