研究課題/領域番号 |
19H04060
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 北里大学 (2021) 順天堂大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
宮塚 健 北里大学, 医学部, 教授 (60622363)
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研究分担者 |
綿田 裕孝 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (60343480)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | β細胞新生 / 再生医療 / 擬絶食療法 / Neurog3 / β細胞 / 糖尿病 / 前駆細胞 / 糖尿病再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
全ての糖尿病患者ではインスリン分泌細胞=膵β細胞の容量が低下している。よって、糖尿病根治を実現するためには失われたβ細胞を補充する必要がある。近年、多能性幹細胞(iPS細胞やES細胞等)からβ細胞をつくる方法が開発されているものの、有効性、安全性、コスト面に関して多くの課題が残る。最近、絶食に近い食事を間欠的に繰り返す“擬絶食療法”がβ細胞新生を促すことが報告され、糖尿病の新たな治療戦略として注目されている。本申請では、我々が開発した遺伝子改変マウスを用いて、擬絶食療法により誘導されたβ細胞の特性を明らかにするとともに、より効率的なβ細胞新生誘導法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
Ins1-CreER;ROSA26-mTmGマウス(β細胞特異的にCre酵素を発現し、Cre酵素存在下でmTomatoからmGFPへと 蛍光タンパク質の発現をスイッチするマウス)を導入し、アロキサンを用いて高血糖を誘導した後、 擬絶食療法(50%カロリー制限食を1日間・カロリー制限食を4日間・通常食を7日間給餌するサイクルを5回繰り返す)を行ったところ、膵島内に赤色蛍光・緑色蛍光共陽性の新生β細胞を観察した。免疫組織染色において、Neurog3陽性細胞は検出されなかったことから、「新生β細胞の起源はNeurog3陽性前駆細胞由来である」という既報の結果とは異なる結果であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、絶食に近い食事を間欠的に繰り返す”擬絶食療法”がβ細胞新生を誘導することが報告され(Chen C et al. Cell 168: 775-788, 2017)、糖尿病の新たな治療戦略として注目されている。今回我々はβ細胞新生を可視化できるIns1-CreER;ROSA-mTmG (Ins1-neoTimer) マウスを作製し、既報とほぼ同様の擬絶食療法がβ細胞新生を誘導することを明らかにした。ただし、β細胞新生量は十分ではなかった。高血糖是正を可能とする新生β細胞数を誘導するためには、さらなる実験条件の至適化が必要である。
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