研究課題/領域番号 |
19H04100
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60060:情報ネットワーク関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
神武 直彦 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科(日吉), 教授 (20549836)
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研究分担者 |
中島 円 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科(日吉), 特任教授 (60607802)
小高 暁 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科(日吉), 特任講師 (60750429)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 信用評価 / 衛星データ / モバイルデータ / 機械学習 / 途上国農家 / システム |
研究開始時の研究の概要 |
発展途上国の農村地域では低所得者層である小規模農家が公式の金融サービスにアクセスできない金融廃除が深刻な問題となっている。借用履歴など記入期間が貸付判断をする際に必要な小規模農家の信用情報の欠如が主な要因だが、これまでに構築された金融機関からの貸付を促進するための小規模農家の信用評価モデルは限定的である。そこで本研究では衛星データやモバイルデータ等の地上データを駆使し、情報の信頼性検証方法等を明らかにすることで、借用履歴に代わるデータ駆動型の信用評価モデル構築を目指す。また、小規模農家の金融廃除経験に貢献するため、モデル構築のみならずアプリケーションとしての信用評価モデルの運用方法を構築する。
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研究成果の概要 |
発展途上国における小規模農家の金融排除の原因である信用情報欠落の解消のために、衛星データと地上データの統合による、新規アプリケーションとしての社会実装が可能なデータ駆動型の農地評価及び信用評価の手法を構築した。具体的に、(1)衛星データとモバイルデータを統合した借用履歴に代わる小規模農家の信用評価モデルを機械学習により構築し、その妥当性を確認した。(2)衛星データを駆使した客観的な農作物収量予測及び小規模農家からの収集データ・情報の信頼性検証をはじめとした収穫量予測の評価手法を確立した。(3)信用評価者の要求事項に基づいた社会実装可能なアプリケーションとして信用評価モデルの運用方法を提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、発展途上国の小規模農家のモバイルデータと衛星データ、またそれらの組み合わせによる新たな非金融データの指標を開発するとともに、機械学習によるデータ駆動型の小規模農家の信用評価の手法構築を通して学術的に寄与するものである。借用履歴に代わる信用評価の仕組みによって、機関側は想定される程度よりも低いリスクで小規模農家に対しての資金供給を行うことができ、小規模農家は金融へのアクセスが改善される。その結果、農村地域でも資金循環が改善し、投入資源の増加、ひいては農業の収量の増加を通じて貧困から離脱する農家が増えることで地域の発展に繋がる。本研究は、こうした未来の実現にも寄与するものである。
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