研究課題/領域番号 |
19H04138
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61010:知覚情報処理関連
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研究機関 | 千葉大学 (2022-2023) 東海大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
久保 尋之 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90613951)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | コンピュータビジョン / コンピュテーショナルフォトグラフィ / ライトトランスポート / インダイレクトビジョン / 光伝播計測 / 表面下散乱光 / マルチスペクトル / 光伝搬計測 / 画像鮮明化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では,ものの内部や遮蔽されて直接見ることの出来ないシーンの深層的な情報とは,直接光成分ではなく複雑な経路を経由した間接光成分こそに現れていることに着目し,シーンのインダイレクト(間接)光伝搬を選択的に取得した観測にもとづいて潜在的な情報を可視化すること目的とする.従来の直接光成分によるシーンの理解・解析と異なる間接光成分に注目したインダイレクトビジョンとして体系化し,肌の内部構造の可視化によって医用画像処理分野への応用や,遮蔽物の先の映像を可視化することで見えない歩行者の検出など車載ビジョンシステムなどへの応用を目標とする.
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研究実績の概要 |
本研究課題の目的は、シーンのインダイレクト光伝搬の性質に応じて選択的に取得した観測をもとに、物理ベースの数理モデルを用いることでシーンの潜在的情報の可視化を目的とすることである。本年度は、インダイレクト光伝播におけるマルチスペクトル情報を計測するための専用の光学デバイス及び画像処理アルゴリズムを開発に着手した。具体的には、分光カメラとして一般的なラインスキャン方式のハイパースペクトルカメラを用いて表面下散乱光の分光分布を計測し,さらに解析することで物体の内部構造を明らかにする.一般的なラインスキャン方式のハイパースペクトルカメラは1度に1ラインずつしか撮影できないため,物体の内部で広がる表面下散乱による光伝搬を計測しようとすると、通常のRGBカメラに比べて非常に多くの撮影時間が多くかかってしまう。そこで本研究では、ラインスキャン方式のハイパースペクトルカメラにライン照明を組み合わせ、協調的な撮影を実施することで多波長の表面下散乱光を効率的に獲得できる測定手法の確立を目指す。ただし、計測の際にハイパースペクトルカメラのラインスキャンとライン照明とを完全に平行に設置して計測することは物理的に困難であると言える。そこで計測されたデータの特徴から後処理としてこれらのラインを平行化するためのキャリブレーションを実現する手法を開発した。本研究成果は情報処理学会CVIM研究会にて発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インダイレクト光伝播におけるマルチスペクトル情報を計測するための専用の光学デバイス及び画像処理アルゴリズムを開発に着手し、初期段階の研究成果を発表するための研究会への投稿が既に完了している。以上のことから「(2)おおむね順調に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に開発した,インダイレクト光伝播におけるマルチスペクトル情報を計測するための専用の光学デバイス及び画像処理アルゴリズムそさらに発展させ、物体の内部におけるマルチスペクトル撮影および内部構造の可視化に取り組む予定である。
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