研究課題/領域番号 |
19H04153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大谷 真 京都大学, 工学研究科, 准教授 (40433198)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 室内音場 / 可聴化 / 臨場感コミュニケーション / 聴覚バーチャルリアリティ / 音場再現 |
研究開始時の研究の概要 |
音響設計などを目的として研究されている音場の可聴化には、正確な音場予測と空間情報を含めた聴覚的呈示という2つの要素技術が必要である。室内音場における反射音のうち後期残響音は現状の音場シミュレーションの理論では正確な予測が難しく、特にその到来方向の空間分布についてはその物理的性状及び聴感への影響について不明な点が多い。また、話者や演奏者の観点での適切な音環境を実現するためには、自身が発した音に対する室内空間からの反射音を聴取することで音場を評価する手段が必要である。本研究では、後期残響音の分析・モデル化と発音者のための可聴化手法を開発することで、高精度音場可聴化プラットホームの構築を試みる。
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研究成果の概要 |
音声や音楽などの音を介したコミュニケーションは,我々が生活を営む上で重要な情報伝達手段であり,様々な生活空間において適切に音を伝えることが可能な音環境を構築するためには,あたかも聴取者がその空間に存在しているかのように聴覚情報を提示する可聴化が有用である.本研究では,物理的性状及び聴感への影響について不明な点が多い後期残響音についてその分析及びモデル化手法の構築,及び,話者や演奏者の観点での自発音可聴化システムの構築,を試みた.本課題では,確率論的見地から後期残響音の分析・モデル化・評価を行うための理論基盤を構築するとともに,自発音可聴化システムを構築し十分な性能を有していることを確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題で構築した後期残響音の分析・モデル化の理論は,後期残響音という確定論的アプローチで扱うには複雑すぎる物理現象を扱うための確率論的アプローチの基礎となるものであり,学術的な意義が大きい.また,本課題で構築した自発音可聴化システムをさらに高精度化していくことで,発話者・演奏者の観点から音環境に関わる物理量及び心理的メカニズムを探求することが可能となる点に学術的な意義を有するとともに,コンサートホール等の設計において演奏者の観点からのフィードバックを提供することが可能なツールとなり得るためより良い音環境の実現に貢献できるという点に社会的意義を有している.
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