研究課題/領域番号 |
19H04206
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松林 伸幸 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (20281107)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
|
キーワード | 凝集 / 溶媒和自由エネルギー / 共溶媒 / エネルギー表示溶液理論 / MDシミュレーション / 多変量解析 / リガンド結合 / 分子間相互作用 / 溶媒和 / 溶液理論 / 変分原理 |
研究開始時の研究の概要 |
ペプチドやタンパク質の凝集を阻害する手法の開発が強く求められている。例えば、アミロイドーシス疾患は凝集に由来するとされ、また、ランダム凝集体の形成が大量発現の障害となっている。本研究では、MDシミュレーションとエネルギー表示溶液理論によって凝集に対する共溶媒効果の自由エネルギー計算を行い、水素結合・分散引力・排除体積項などの相互作用成分の多変量解析によって凝集阻害をもたらす共溶媒の相互作用成分を同定する。共溶媒添加は、熱力学条件の設定が温和でありながらバラエティの豊かな溶媒環境の制御法であり、その効果を分子レベルで解析することで分子間相互作用のエンジアリングに基づく凝集阻害指針の策定を目指す。
|
研究成果の概要 |
ペプチドの凝集は、アミロイドーシス疾患を引き起こし、また、タンパク質工学における大量発現の障害となる。本研究では、全原子MDシミュレーションとエネルギー表示溶液理論の融合手法によって、熱力学条件の設定が温和でありながらバラエティの豊かな溶媒環境の制御法である共溶媒添加に焦点を当てて、ペプチド凝集の阻害指針を策定した。尿素の添加によってペプチドの凝集が効率的に抑制されることを見出し、さらに、多変量解析によって共溶媒効果を規定する分子間相互作用成分の同定を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
凝集体形成やリガンド結合の平衡定数に対する共溶媒効果は溶媒和自由エネルギーの変化のみで記述できるという定理に基づき、溶媒和自由エネルギーの網羅的解析によって凝集体形成能の共溶媒添加に伴う変化の系統的な解析を可能としたことに学術的な意義がある。アミロイドーシス疾患に関わるペプチド系を検討対象として現実的な設定における共溶媒添加効果を定量化し、共溶媒効果を規定する分子間相互作用成分を同定したことに社会的な意義がある。
|