研究課題/領域番号 |
19H04214
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
岡 瑞起 筑波大学, システム情報系, 准教授 (10512105)
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研究分担者 |
池上 高志 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10211715)
橋本 康弘 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (10376494)
CHEN DOMINIQUE 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (50801784)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | Multivariate Hawkes過程 / ネットワーク分析 / 臨界状態 / キーストーン種 / 多変量ホークス過程 / ソーシャルネットワーク / 時系列データ / 人工生命 / 複雑系 / テンポラルネットワーク / embedding / Hawkes Process / Hawkes過程 / SNS / キーストーン / Hawkes process / ソーシャルネットワークサービス |
研究開始時の研究の概要 |
SNSといったオンラインコミュニケーションには、その背後にダイナミックなネットワーク構造があることがわかってきた。そうしたネットワークの解析には、ネットワークの生成的数理モデルが有効である。実データを数理モデルの生成するデータと照らし合わせ、パラメータを推定することで、解析は一気に進む。生成系のモデルの利点は、取得できるデータが少ない場合の解析に強く、パラメータの変更により条件を変えることで、ネットワークの生成や成長の予想をすることが可能な点にある。本研究では、生成モデルの一つであるHawkes Processを用いて、ネットワークの生成や成長の予測を行う。
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研究成果の概要 |
鳥が群れを形成できるのは、一羽の鳥の動きが連鎖的につながり集団全体にまで伝搬する「臨界領域」で行動しているからだと言われている。本研究では、同じような臨界現象がインターネット上のコミュニケーションにおいても存在するかを分析した。分析の結果、オンラインのコミュニケーションにおいても、性質の異なるふたつの状態の臨界領域で観測される臨界現象が存在することが明らかとなった。また、集団が臨界状態であるとき、生物の生態系における「キーストーン」種的な振る舞いをするノードが出現することも明らかとなった。こうした機構が集団の新陳代謝を高め、オンラインコミュニケーションの持続性や適応性に繋っていると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過剰に安定したシステムは、それゆえに新しいものが生まれず、そのままでは多様性が損なわれしまい、変化が起きたときに適応できず、システムそのものが壊れてしまう危険性がある。本研究の結果から、適応的なシステムを作り出すためには、キーストーン種のような不安定性を自ら作り出し、自分自身をアップデートするような機構を内在していることが重要であることが明らかとなった。これは、組織運営やシステム設計にも活かすことのできる一般的な知見となり得ると考えている。
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